2009年10月7日 20時3分更新
裁判員が参加する岡山県で初めての裁判は2日目の審理が行われ、7日の審理では裁判員が、被害にあった女性や被告に対してはじめて質問を行いました。
裁判員が審理しているのはことし5月、岡山市南区に停めた車の中で瀬戸内市の40歳の無職の男が別れ話のもつれから21歳の女性をナイフで刺して殺害しようとした事件です。
2日目の7日は被害にあった女性と被告に対する質問などが行われ、男性2人と女性2人のあわせて4人の裁判員が初めて質問を行いました。
このうち男性の裁判員は被告に対して「車に乗って話をするだけなら助手席でも十分だと思うが後部座席に乗り込んだのはなぜですか」と質問し、被告は「彼女の家の近所で周りに見られたくなかったので後ろに乗りました」と説明しました。
つづいて女性の裁判員が被告に「愛する人が苦しんでいるのを見て動揺はありませんでしたか」と尋ねると、被告は「動揺はありました」と小さな声で犯行当時の思いを答えていました。
8日は、被害者の女性を診断した医師や、被告に対する質問が改めて行われたあと、検察官が被告にはどの程度の刑が相当かを求刑し、弁護側が刑の重さについて意見を言って、法廷での審理が終わります。
8日は台風が岡山県に最も近づくという予報ですが、審理は予定通り行われるということです。