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鞆の浦への思い 宮崎駿さん会見詳報(4/8ページ)

2009年10月2日1時30分

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写真:判決後、記者会見で語る宮崎駿監督=1日午後、東京都小金井市のスタジオジブリ、広津興一撮影判決後、記者会見で語る宮崎駿監督=1日午後、東京都小金井市のスタジオジブリ、広津興一撮影

 (記者)地元の住民の方々へのメッセージがあればお願いします。

 勝ったとか負けたとか言うんじゃなくて、もう1回仕切り直して、冷静に考えてみようっていうふうにしてくださるといいなと思います。橋か、なしかとかね、そういうふうに問題を単純化すると傷口が残りますから。

 とても難しい課題だと思いますが、それは鞆の浦の課題だけではなくて、日本全体がしょっている課題だと思うんですが、どういうふうにしてこの国土をね、もう少し落ち着いた住みやすい場所にするかというのを考えてやっていくしかないんだと思うんです。これをやればなんとかなる、という、そういう簡単な問題ではないと思うんです。

 そりゃ、オリンピックやれば何とかなるとかね、オリンピックやらなきゃなんとかならないとか、そういう風に問題を単純化してはいけないというふうに思います。

 僕は町でとてもいい、おもしろい人たちに出会って、いやな感じは一度もなかったです。住みやすいところだなあと思いました。住んでみたら、また、別な問題が出るだろうと思いますが。

 関東というのは基本的に開拓村ですから、古い文化というのはこういうものか、というのをずいぶん、鞆の浦の町で、体験することができて、個人的には大変収穫のある2カ月だったです。瓦の形も違うんだとかね。職人さんたちが本当に手早くってね。実に安くて、なんて素晴らしいんだと思いました。数字で出てこない値打ちだと思いますよね。

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