映画監督の井筒和幸氏(56)が6日、都内で舞台「パッチギ!」(12月4日初日、東京・新国立劇場 中劇場)の製作発表に参加し、所属事務所から契約解除される見込みの女優・沢尻エリカ(23)にエールを送った。自身が監督した映画版「パッチギ!」(05年公開)でブレークしたかつての“教え子”に対し、井筒監督は小道具の携帯電話まで使いながら「世間の風評やマスコミにめげず頑張って欲しい。やることを貫いて」と激励。お騒がせの発端となった“エリカ様流”継続に理解を示した。
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待ってましたとばかりに口を開いた。契約解除間近で女優業ピンチの沢尻の名前が出た瞬間、井筒監督は「どないしたんかね?どこに行っちゃったんだろう。1回連絡くらい欲しい」と、まるでセリフのように話してニヤリ。さらに自身の携帯電話を取り出して耳にあてると、「(沢尻から)電話かかってけえへんかな。面白いな。(かかってきたら)“マスコミいっぱいいるで〜。頑張りや”って(言うのに)」と強烈なパフォーマンスで、会場を沸かせた。
4年前に映画「パッチギ!」が数々の賞を総なめにしたのは、沢尻の好演もあっただけに動向は気になる。「パッチギ」は乗り越える、カベを打ち破るという意味も持つ。取材陣から「(沢尻は)“パッチギ!精神”を思い出せということ?」と質問されると、大きくうなずいた井筒監督。「世間の風評やマスコミにめげず頑張って欲しい。僕は応援してます。やることを貫いて欲しい」とエール。沢尻が演じた朝鮮高の生徒・キョンジャを舞台版で演じる三倉佳奈(23)にも「ねえ?」と強く同意を求めた。これには三倉も「はい、そう思います」と答えるしかなかった。
演技力を含め、監督にとって魅力的な女優であることに変わりはない。「また仕事をしたい?」という問いには、「そんなん知らんがな」と苦笑しながらも「やる機会があったらやりたい」と真剣に回答。ちなみに沢尻の電話番号については「知っててんけど、今は(メモリーから)消えたかな」とトボけた。“井筒流エール”を、海の向こうのエリカ様はどう受け止めるのだろうか。