北奥羽企業通信

(13)三和精機(長野県飯田市) 澤章好社長
「将来は生産基地に」
(2009/08/12)
「安全で安心」にこだわる十和田美人シリーズを販売する十美商事の野月徳仁社長
 自動省力機械製造の三和精機(長野県飯田市)が八戸市に進出する。10日、青森県と市との3者間で立地協定を締結した。8月下旬に八戸港貿易センターに事業所を開設し、生産工程の自動化を進めるための省力化機器や自動機械、小型工作機の設計などを行う方針だ。澤章好社長に八戸進出の理由や将来の構想などを聞いた。
 ―八戸進出を決めた理由は。
 以前から取引のある多摩川精機(飯田市)が八戸市の北インター工業団地や三沢市などに立地している。今後、さらに成長が見込まれており、ライン構築に向け協力したい。昨年末以降の景気悪化もあったが、じっと耐えて待つのではなく、チャンスに切り替えていこうと思った。6月末に結論を出した。
 ―八戸での業務内容と将来の構想は。
 事業所開設時の従業員数は2人で、うち1人は地元出身者を採用し、根を張った企業体にしていく。当初は開発、営業拠点の役割だが、人材育成にも力を入れる。将来的には増員も視野に技術者集団に成長させ、生産基地に育てたい。
 ―地元企業との連携をどう構築するか。
 友人の経営する企業もあり、早速手を取り合いたい。これまで県内企業に技術を売り込む機会がなかったので、地元の金属加工や組み立て調整技術などのメーカーと連携することを重要な課題と考えている。
 ―会社として目指しているものは。
 創造発信型のメカトロニクス企業として地域社会、地球環境に貢献する―が経営理念。もともとはメーカーからの依頼に対応する下請け企業だが、技術提案をしながら自社製品の開発を積極的に進めたい。
 ※随時掲載
 ◆メモ
 澤 章好(さわ・あきよし)さん 長野県飯田市出身。父・唯四氏が1964年に三和精機を創業。当初から経営に参画し、83年5月に社長就任。66歳。会社のホームページはhttp://www.sanwaseiki.jp
【写真説明】
八戸進出について将来の構想を語る澤章好社長