北奥羽企業通信
(10)久保田商店(八戸市) 地元産フノリに着目 | |
(2009/07/23) | |
フノリはみそ汁の具などに用いられ、粘り成分を多く含む。特に、下北地方や三陸海岸で採れるフノリには他の産地と比べ、粘り成分が多いとの特徴があるという。 三陸沿岸では、古くから漁師が海藻で髪を洗ったり、皮膚の炎症の治療に使ってきた。こうした“漁師の知恵”に着目し、青森県工業総合研究センター弘前地域技術研究所(現・県産業技術センター弘前地域研究所)と海藻を使った新商品の共同開発を進め、2006年度に第1弾となる「ふのりせっけん」を売り出した。 同社は「ふのりせっけん」よりフノリ含有量の多い「ふのりせっけん濃いめ」も発売。利用者の強い要望を受けて、フノリエキスを使用したシャンプーやリンスを次々と商品化した。 年間販売量は、ふのりせっけんが約3千個、濃いめが約1500個、シャンプーは1000〜1500本に上る。 09年3月に就任した久保田幸一社長(53)は「ふのりせっけんシリーズを販売したことにより、従来とは別の部門に参入できたことに加え、本業の卸売部門でも取引先が増えた」と相乗効果があったことを明かす。 「昔から海藻を摂取すると体に良いと言われてきた。これからも健康維持につながる商品を作り、海産物が豊富な八戸をアピールしたい」と意気込んでいる。※随時掲載 ◆メモ 所在地は八戸市柏崎4の16の33。久保田幸一社長。1897(明治30)年創業。資本金3千万円。従業員は約20人。電話番号は0178(22)3151。ホームページはhttp://www4.plala.or.jp/analord/index.html 【写真説明】 フノリを使用したせっけんを紹介する久保田幸一社長 |