山口県光市で99年に起きた母子殺害事件で死刑判決を受けた被告の元少年(28)の実名が掲載されたルポルタージュ本の出版差し止めを求める仮処分が広島地裁に申し立てられた問題で、この本が入荷したり、入荷予定の各書店では7日、対応が分かれた。
大阪市北区の紀伊国屋書店梅田本店は約50冊が入荷予定だが、地裁の判断が明確になるまで販売を見送る。現在も予約を受けているが、仮処分が決定されれば取り消す方向だ。
一方、ジュンク堂書店は出版元「インシデンツ」が出版を取りやめない限り、通常販売する方針。北区のジュンク堂書店大阪本店では5冊程度を入荷し次第、店頭に並べるという。
7日朝に30冊が届いた東京都千代田区神保町の東京堂書店では、直後から販売を始め、午前中に約20冊が売れたという。【平川雅恵】
毎日新聞 2009年10月7日 13時26分(最終更新 10月7日 14時28分)