ベネズエラ出身の王者 日本で技磨きスター街道へ
日本で技を磨いたボクサーがスーパースターへの道のりをしっかりと歩んでいる。帝拳ジム所属の世界ボクシング協会(WBA)スーパーフェザー級チャンピオン、ホルヘ・リナレス(ベネズエラ)。10日には2度目の防衛戦(東京・代々木第二体育館)で2年8カ月ぶりに日本のファンに世界が注目する拳を披露する。
名門帝拳ジムに才能を見いだされて来日。抜群のスピードとしなやかな左ジャブを武器に、2002年12月に17歳でデビューしてから白星街道を突っ走った。07年7月に世界ボクシング評議会(WBC)フェザー級タイトルを獲得。昨年11月には2階級制覇に成功した。戦績は27戦全勝(18KO)と敵なしだ。陽気な性格と研究熱心なまじめさも強さを支えている。
先月には史上初の世界王座6階級制覇を達成したオスカー・デラホーヤ氏(米国)が社長を務めるゴールデン・プロモーションと契約。来年以降、本場の米ラスベガスに本格進出する見通しだ。子どものころからファンだったデラホーヤ氏に実力を買われたことに、24歳は「信じられないし、本当にうれしい」と無邪気に笑った。国際的マッチメーカーのジョー小泉氏は「トップクラスのプロモーターから引く手あまただった」と語る。
成長を続ける逸材は「WBCとの王座統一戦もしたいし、3階級制覇も狙いたい」と壮大な夢を描く。まずは久々に上がる第二の故郷のリングで大暴れするつもりだ。
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