本はかさばる上に重たいから、そう何冊も持って行けない。私は読書がわりと好きで、日本語の小説をしばらく読めないのは精神衛生上好ましくないけど、自分の選んだ道だから仕方がない。いろいろ悩んだけど、でも、どうしても持っていきたい本が2冊ある。
1冊目は、生産技術者として大いに助けられた
ザ・ホース 受胎から成熟まで ピーター・D・ロスデール JRA
という、いわばテキスト。生産業務からはしばらく離れるから、わざわざ持っていってどうするんだとも思うんだけど、このテキストには本当に随分助けられた。なんせ、種付けからお産から何から何まで、今勤めている牧場の生産関連の仕事はほとんど自分が主体となってやっているわけです。
何十頭っていう新生児が、私の見守る前で立ち上がっていった。アンチャンの頃、教えてくれた人ってのは確かにいるんだけど、独り立ち?してからは、ほとんどはこの「ザ・ホース」を頼りにこなしたような気がする。
何を隠そう、うちの牧場は3年連続全頭受胎にして早期胚死滅ゼロ(残念ながら流産や当歳馬の事故死はあり)であるから、偉そうにいいますが、なにげに日高で最も受胎率良好な牧場の1つであることは間違いない。この本には、妊娠出産に関することが分かりやすくかつ詳しく書いてあるもんだから、このテキストは私の技術者としてのバイブルみたいなもんですね。だから、やっぱり持っていきたい。
2冊目は、このブログにも何度も登場している
鍛えて最強馬を作る ミホノブルボンはなぜ名馬になれたのか 戸山為夫
この本は忘れた頃に何度も読み返している。これはザ・ホースみたいな具体的なテキストと違って、何というか、1人のホースマンとしての基本姿勢というか、そういう部分を学ぶ上ではかなりの影響を受けた本。マスコミの人が聞きかじりで書いたものとは異次元の世界。
この戸山為夫という人の絶筆には、正真正銘の信念と気迫がこもっており、何年にもわたって未だにパワーを受け続けるのであるから、本当にこの偉大なホースマンの魂が1字1字に宿っているんじゃないかと錯覚してしまうほど。
競走馬っていうのは、産まれた時からではなく、繁殖の体作りから勝負が始まっているわけで、産まれてからも厳しく鍛えられて、育成に入ってからも厳しく鍛えられて、要するにこの世に細胞としてさえ存在していない時から死ぬまで鍛え続けられて…つまりそういうことが書いてある本。
スパルタはスパルタでも愛のあるスパルタというのか、魂と信念のこもったスパルタというのか、最近の競馬とは全然違うわけですよ。馬作りの原点というのか、これ以上は絶対古くならないであろう、後にも先にもこの1冊という、つまり日本の馬関係書籍において不滅の金字塔を打ち立てた古典的名著なわけでございます。
本をそのままスキャンして、PDFファイルにして持っていくのが、これも何度もこのブログに登場している
ヒスロップの生産手法 ジョン・ヒスロップ JRA
ですね。ザ・ホースが技術者としてのテキスト、戸山為夫がホースマン精神のテキスト、これは牧場運営そのもののテキストなのであります。
そうですねぇ…宮本輝の「優駿」も持っていこうかな。文庫本2冊。
なんだかんだで、全部JRA関連(馬事文化賞受賞2冊、JRA発行2冊)だったのでございました。
1冊目は、生産技術者として大いに助けられた
ザ・ホース 受胎から成熟まで ピーター・D・ロスデール JRA
という、いわばテキスト。生産業務からはしばらく離れるから、わざわざ持っていってどうするんだとも思うんだけど、このテキストには本当に随分助けられた。なんせ、種付けからお産から何から何まで、今勤めている牧場の生産関連の仕事はほとんど自分が主体となってやっているわけです。
何十頭っていう新生児が、私の見守る前で立ち上がっていった。アンチャンの頃、教えてくれた人ってのは確かにいるんだけど、独り立ち?してからは、ほとんどはこの「ザ・ホース」を頼りにこなしたような気がする。
何を隠そう、うちの牧場は3年連続全頭受胎にして早期胚死滅ゼロ(残念ながら流産や当歳馬の事故死はあり)であるから、偉そうにいいますが、なにげに日高で最も受胎率良好な牧場の1つであることは間違いない。この本には、妊娠出産に関することが分かりやすくかつ詳しく書いてあるもんだから、このテキストは私の技術者としてのバイブルみたいなもんですね。だから、やっぱり持っていきたい。
2冊目は、このブログにも何度も登場している
鍛えて最強馬を作る ミホノブルボンはなぜ名馬になれたのか 戸山為夫
この本は忘れた頃に何度も読み返している。これはザ・ホースみたいな具体的なテキストと違って、何というか、1人のホースマンとしての基本姿勢というか、そういう部分を学ぶ上ではかなりの影響を受けた本。マスコミの人が聞きかじりで書いたものとは異次元の世界。
この戸山為夫という人の絶筆には、正真正銘の信念と気迫がこもっており、何年にもわたって未だにパワーを受け続けるのであるから、本当にこの偉大なホースマンの魂が1字1字に宿っているんじゃないかと錯覚してしまうほど。
競走馬っていうのは、産まれた時からではなく、繁殖の体作りから勝負が始まっているわけで、産まれてからも厳しく鍛えられて、育成に入ってからも厳しく鍛えられて、要するにこの世に細胞としてさえ存在していない時から死ぬまで鍛え続けられて…つまりそういうことが書いてある本。
スパルタはスパルタでも愛のあるスパルタというのか、魂と信念のこもったスパルタというのか、最近の競馬とは全然違うわけですよ。馬作りの原点というのか、これ以上は絶対古くならないであろう、後にも先にもこの1冊という、つまり日本の馬関係書籍において不滅の金字塔を打ち立てた古典的名著なわけでございます。
本をそのままスキャンして、PDFファイルにして持っていくのが、これも何度もこのブログに登場している
ヒスロップの生産手法 ジョン・ヒスロップ JRA
ですね。ザ・ホースが技術者としてのテキスト、戸山為夫がホースマン精神のテキスト、これは牧場運営そのもののテキストなのであります。
そうですねぇ…宮本輝の「優駿」も持っていこうかな。文庫本2冊。
なんだかんだで、全部JRA関連(馬事文化賞受賞2冊、JRA発行2冊)だったのでございました。