倉敷市が運営する児島市民病院、児島ボート、水道事業の2008年度公営企業会計決算が、6日開かれた市議会決算特別委員会で報告された。再建を進める児島市民病院は、常勤医退職などに伴う患者減少で02年度以来、6年ぶりに赤字に転落。一方、児島ボートは2年連続、水道事業は6年連続で黒字となった。
児島市民病院は総収益が14億3600万円(前年度24億200万円)、総費用が19億6300万円(同22億6100万円)で5億2700万円の損失。07年の院長の院内公募に端を発した混乱で常勤内科医が大量退職するなどし診療体制の縮小を余儀なくされ、入院、外来とも患者数が40%前後減少したことが響いた。三宅英邦副市長は「医師確保を第一に、早期に再建策を考えたい」とした。
児島ボートは収益が、240億4800万円で前年度(385億1千万円)に比べ144億6200万円の減。大規模レースが開催されず、舟券売上高の低迷などが主な要因とみられる。支出に当たる総費用は239億100万円で、1億4700万円の黒字だった。
経営不振の続く場外舟券売り場・ボートピア松江(松江市)の赤字額は600万円。8年連続のマイナスだが、08年度から運営が民間委託されるなど経費削減により、前年度(2億4400万円)に比べ大幅に改善された。
水道事業会計は、総収益75億5300万円(同78億6千万円)、総費用が72億5400万円(同73億8600万円)。景気低迷に伴う大口使用者の需要減などで、黒字額は前年度より減少して2億9900万円となり、累積利益剰余金は5億9700万円。