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【ボクシング】亀田大毅、実力差痛感? 完敗に「仕方ない」
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結果だけみればジャッジの1人が引き分けにする惜敗も、本人はスコア以上の実力差を痛感したのかもしれない。「おれができることはやったと思う。仕方ない」。試合後、亀田大毅は蚊の鳴くような声で振り返った。
2007年10月、WBCフライ級王者の内藤大助に挑んだ一戦からすべては始まった。悪質な反則を連発したあげく、大差の判定負け。「世界戦を冒涜(ぼうとく)した」と断罪され、1年間のボクサーライセンス停止処分を受けた。
当時18歳。「カッとなった。負けたくない思いがあった。何でおれが負けんねんって」。目に余る暴挙を悔い改め、ボクシングにもう一度向き合った。「この2年間で、おれがどれだけ成長したかを見てほしい」。対戦相手を挑発するような言動は封印。汚名返上を期した一戦でもあった。
だが、デンカオセーンとは試合構成の面で歴然とした差があった。見栄えのする右ボディーを巧みに打ち込み、ポイントを着実に稼いでいく王者に対し、距離を詰めての連打か、得意の左フックに頼るのみ。内藤戦後に磨いてきたジャブはほとんど見られなかった。
終盤、スタミナ切れした王者は執拗(しつよう)なクリンチで逃れたが、「結局は減点されてない。それもテクニック」。つまりは攻撃のバリエーションに欠け、局面を打開するだけの戦略と技術を身につけていなかったといえる。
この試合まで16戦15勝、うちKO勝ちが11度。若くして圧巻の戦績を誇るが、そのほとんどが実力不明の外国人相手。老獪(ろうかい)な王者との一戦は、まだキャリアが浅い20歳にとって良薬となったことだろう。(細井伸彦)
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