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大毅、ベルト奪取へ2年ぶりメンチ切った!

 握手しながら王者・デンカオセーン(左)をにらむ亀田大毅=大阪市内のホテル
 握手しながら王者・デンカオセーン(左)をにらむ亀田大毅=大阪市内のホテル

 「WBA世界フライ級タイトルマッチ」(デイリースポーツ後援・6日、大阪市中央体育館)

 メンチ切り復活や!!調印式と計量が5日、大阪市内のホテルで行われ、挑戦者・亀田大毅(20)=亀田=がリミットいっぱいの50・8キロでパスした。計量後には、07年10月の世界戦以来となる強烈なメンチ切りで王者を一しゅう。久々の亀田流パフォーマンスでベルト奪取へ、のろしを上げた。王者デンカオセーン(タイ)は50・7キロで一発パスした。

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 視線は一点に集中していた。握手を交わす右手に力を込め、身長で約7センチ上回る大毅が王者を見下ろすように、にらみつけた。容赦ない鋭い視線に、笑顔だった王者の表情が次第にこわばっていった。時間にして15秒。鬼気迫るメンチ切りで、完全に王者をのみ込んだ。

 計量前の調印式は冷静そのものだった。司会者から王者に対してのコメントを求められても「あんまり言わないようにするわ」と白い歯をのぞかせた。だが、王者を目の前にして、わき上がる闘志を抑えられなかった。封印を解き、本能のままにメンチを切った。

 試合前の恒例だったメンチ切りは、07年10月の内藤大助(宮田)との世界戦が最後で、08年11月の復帰後はパフォーマンスも控えていた。優等生を演じていたわけではない。自然に力が抜けていたという。ボクサーにとって世界戦は特別なもので、大毅も気合の入り方が違った。

 「デンカオセーンは根性なかったな。体が小さく見えた。迫力もなかったし、オーラもまったくなかった」とメッタ切りにした。序盤勝負を公言する戦法に関しては「オレのボクシングをするだけ」と多くは語らなかったが「そうすれば結果がついてくる。ベルトを巻く」と自信をのぞかせた。

 朝、東京から大阪入りし、唯一の不安材料だった減量は難なくクリアした。計量後は鍋焼きうどんや、大好きなたこ焼きで空腹を満たし、亀田家の先祖が眠る大阪市内の墓地に出向いて墓前で必勝を祈願した。「やることはやったし、あとは試合で見せるだけ」。この2年間の思いを胸に、決戦のリングに上がる。

(2009年10月6日)
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