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献金問題:鳩山首相、弁解の手紙もニセモノ?

 9月16日に就任した日本の鳩山由紀夫首相が、虚偽の政治資金帳簿作成事件で序盤から窮地に追い込まれている。東京地検が捜査に本格的に着手した上、「虚偽の弁解」をした、という疑惑まで持ち上がっている。

 事件の発端は、鳩山首相が民主党代表に就任した直後の今年6月初め。鳩山首相の政治資金管理団体である「友愛政経懇話会」が、既に亡くなった人の名義を盗用し、政治資金の献金者名簿を作成した疑惑が浮上した。鳩山首相側は自己調査を通じ、過去4年間に190人余りの名義を盗用し、2200万円の献金の事実を虚偽記載したと発表、謝罪した。献金者名簿も訂正した。

 8月30日の衆議院議員総選挙の際は、民主党旋風が起き、選挙結果にほとんど影響を与えなかった。しかし、東京地検特捜部は最近、ある市民団体がこの事件を告発したことによって、捜査に公式に着手した。さらに今月5日、新たな疑惑が浮上した。NHKは鳩山首相側が事件発覚から数日後の6月中旬、名義を盗用された人に対し、「弁解の手紙」を送ったが、その内容と事実に食い違いがあると報じた。鳩山首相のサインが記された手紙は、政治献金口座に同じ名字の人による献金があり、勘違いしたため、名義が誤って使用されたという内容だった。しかし、後に訂正された「献金名簿」にこの人物と同じ名字を使う人はいないことが分かった。この人物はNHKに対し、「5年ほど前にある集会で会って名刺を交換したことはあるが、献金したことはない。衝撃を受けた」と語った。

 結局この日、鳩山首相と平野博文官房長官は、記者の質問に対し、「(捜査に)政治資金管理団体が全面的に協力する」と答えるにとどまった。今回の事件は今後、大型スキャンダルに拡大する可能性も否定できない状況になってきている。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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