公明党が自民党離れをじわりと進めている。連立政権で積み重ねた自民党との選挙協力は白紙に戻し、参院補選(25日投開票)での協力にも及び腰だ。民主党へは政策面で歩み寄りを模索するが、来夏の参院選までにらんだ連携の青写真は描けていない。キャスチングボートを駆使して国会運営の主導権を握る展望はまだ開けていない。
「自民党との選挙協力は今後どうするのか」
「まったく白紙だ」
3日に党本部で開いた全国県代表協議会。静岡県代表の問いに井上義久幹事長は答えた。
「自民党離れ」の一方で政権を握った民主党には秋波を送る。山口代表は9月の記者会見で、鳩山政権が表明した温暖化ガス排出量の削減目標を評価。社会保険病院を公的施設として存続させる長妻昭厚生労働相の方針にも賛同する構えだ。(04日 21:45)