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差し止め請求「検閲目的」=元少年実名本、著者が会見

10月6日20時4分配信 時事通信

 山口県光市母子殺害事件をめぐり、被告の元少年(28)=差し戻し控訴審で死刑、上告=の実名を記したルポルタージュ本の出版差し止めを求める仮処分を弁護団が申請したことを受け、執筆した増田美智子さん(28)らが6日夕、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、「申請は検閲が目的だ」と述べた。
 増田さんは「本人に実名で書きたいと伝えたところ、『構いません』と言っていた。実名を挙げることは、少年法の精神に反しない」と説明。弁護団の申請について、「報道の自由に対する重大な侵害で、報道に携わるものとして検閲には応じられない」と批判した。
 同席した出版元代表のジャーナリスト寺沢有氏は「実名、顔写真も含め、10年も前に週刊誌で報じられており、なぜいまさらという思い」と述べ、出版中止は困難だとした。
 一方、元少年の弁護団側も同日会見し、「(元少年は)事前に原稿を見せるという信頼関係の上で情報提供をしており、『約束違反だ』と話している」と強調。実名掲載についても元少年は承諾していないとして、「出版されれば、少年法に反することを堂々として利益を上げることになる」と語った。 

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最終更新:10月6日20時48分

時事通信

 

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