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『「甘え」の構造』――他人と関係する前に知るべきこと

10月6日17時48分配信 誠 Biz.ID

『「甘え」の構造』――他人と関係する前に知るべきこと
「甘え」が日本固有のロジックであるとし、国内外で話題になったのが『「甘え」の構造』。なぜ甘えが生じるのか
藤沢烈の3秒で読めるブックレビュー:「甘え」が日本固有のロジックであるとし、日本やフランスで話題になったのが『「甘え」の構造』。著者の土居健郎氏は精神科医である。

●なぜ「甘え」が生じるのか

 自分以外の人間を身内と他人に分ける、独特な日本人の視点から「甘え」も理解できる。

 論理や契約がなくとも身内なだけで頼んでしまうのが甘えである。甘えられない場合は、照れたり恨みをもってしまう。他人に対しては「甘え」ない。目上の他人には遠慮をし、目下の他人へはなめた態度をとる。他人を無視できない時は身内へと同一化をすすめる。問題が発生した際に、日本人は身内に対して「恥」の意識を感じるのに対して、西洋人はあくまでも自分に対して「罪」の意識を感じるという。

●身内と他人は分けるべきか、分けざるべきか

 日本のビジネスでは、身内と他人の区別を何よりも理解すべきだろう。上司や顧客に対しては、論理や事実で攻める前に身内になる努力が必要となる。そのためには「頼まれごと」や「飲み」が重要な機会になる。

 一方で、欧米には内と外の区別はない。同僚でも甘えるべきではないし、他人でも遠慮すべきではない。身内と他人を使い分けたり使い分けない、対極のスタンスを持つことが現実的に求められている。

最終更新:10月6日17時48分

誠 Biz.ID

 

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