ローカルニュース
県外に研修派遣 若手医師の環境整備 県ドクターバンク
2009年10月06日
地域医療を支える人材養成を目指し、鳥取県は若手医師を県職員として採用し、県外病院での研修に派遣する「県専門研修医師支援事業」を始めた。修了後は県内医療機関で勤務し、習得した医療技術の還元や後身の指導などに役立てる。
若手医師の研修環境を整備し、医師不足の緩和と医療の質向上につなげるのが狙い。今月30日まで、研修派遣を希望する医師の募集を受け付けている。
派遣期間は6カ月から2年間で、県医師登録・派遣システム(県ドクターバンク)の定員枠を利用して最大3人まで募集。研修テーマは▽総合医療▽老年医療▽救急医療▽がん診療▽小児・周産期医療−など、県内医療の充実に必要な臨床分野に限定するが、研修を希望する県外医療機関は自分で選ぶことができる。
対象者は医師免許取得後、おおむね5年から10年目程度の若手医師を想定。研修後は県内の医療機関での勤務が研修期間の2倍相当求められる。
医師を県職員として採用し、県内の自治体病院や診療所に派遣する「県ドクターバンク」は、2006年に設置。地域医療に携わりながら医師のキャリア形成を図る「地域医療ローテートコース」と、子育てなどで現場を離れた医師の復帰を支援する「子育て離職医師等復帰支援コース」の2種類ある。
派遣実績は本年度までに「地域医療ローテートコース」の4件(うち1件は途中で辞退)しかなく、制度の有効活用が求められていた。県医療政策課は「県内で学ぶ若手医師が増えることで、県内の医師不足の緩和にもつながる」と期待を寄せている。
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