三菱化学黒崎事業所(北九州市八幡西区黒崎城石)は6日、運営する三菱化学病院(同区東王子町、山口司院長)を来年3月末で閉鎖することを明らかにした。三菱化学本体の経営が厳しく、老朽化した病院施設改修が困難なことなどが理由で、9月末の同社取締役会で決めたという。
同事業所は今後、入院患者、外来患者に他の病院を紹介する。職員約150人のうち、医師、看護師などで新たな就職先のあっせんが必要な人には支援するという。
同病院は1946年、事業所立病院として開院し、78年に保険医療機関として地域に開放した。内科や外科、泌尿器科など6診療科あり、一般病床数は93。同事業所関係者以外が患者の約7割を占める。1日当たりの外来患者数は、2004年度は287人だったが、08年度は177人に減少していた。同事業所は「昨秋以降の不況の影響で、三菱化学の経営が厳しく、今後の施設改修や医療機器の更新などの設備投資に耐えられない。地域の方には申し訳ない」と話している。
=2009/10/06付 西日本新聞夕刊=