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野村哲也氏独占インタビュー! TGSサプライズ映像の内容に迫る
【TGS2009】

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●サプライズ満載の特別映像について、野村氏に(やや強引に)聞いた!!

 

 『ファイナルファンタジーXIII』(以下、『FFXIII』)か『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』を試遊できた人だけが観られた特別映像。その概要はこちらでリポートしたとおりだが、気になるところがありすぎて記者が思わず野村氏を直撃! 閉幕直前のわずかな時間ながら、野村氏がディレクターを務める『FF ヴェルサスXIII』を中心に、『FF アギトXIII』や『ザ・サード バースデイ』などについてもコメントをいただくことができた。さっそく、久々に新情報が得られたインタビューの模様をお伝えする!
 

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▲『FFXIII』を筆頭に『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』など、野村氏が関わっているタイトルの体験コーナーはいずれも大人気!

 

●『FF ヴェルサスXIII』

 

――ヴェネツィアを思わせる街並みや、モンスターが徘徊するフィールドなどが初公開されましたね!
 

野村哲也(以下、野村) あれは"開発中画面"ではなく、"技術検証用"の映像であって、すべてがそのまま本編に反映されるわけではありません。『ヴェルサス』も制作中であることを伝えるために、楽しみに待って頂いている方々が不安になられぬよう、急きょ用意しました。

 

――昼と夜の街並みの違いも見られました。非常に雰囲気がありましたが?

 

野村 いえ、まだまだです。あれはライティングによって、昼夜の表現の違いをどれだけ出せるのか、どういった表現が可能なのかの検証用なんです。また、『FFXIII』から街を歩くNPC(ノンプレイヤーキャラクター)を借りてきて、街の雑踏の雰囲気なども実験しています。

 

――NPCの中に、白く輝く人影が紛れていましたが……。

 

野村 実際は、あんな人いないですよ(笑)。テクスチャーが剥がれていただけです。街並みもフィールドも、まだ正式に公開できる状態にはしていません。自然地形は『FFXIII』より多くなるとは思いますが、今回お見せしたフィールドは映像中でも言っていたとおり、わずか2週間で作ったマップですし、そのまま使われるものではありません。映像に登場したベヒーモスも、まだテクスチャーを貼ってもいない状態ですね。

 

――ああ、白っぽいモンスターがいましたね。あれはテクスチャーを貼っていなかっただけですか(笑)。形もちょっと変わっていたように見えました。

 

野村 白っぽい部分は、背中に背負っていた武器なんですよ。

 

――フィールドには、超巨大な2足歩行の敵がいましたが、ああいう敵も?

 

野村 どれくらい大きな敵を出せるか、というテストです(笑)。

 

――“どこまで挑戦できるか?”と、限界点を探っている段階なわけですね。では、主人公のノクトは新衣装を着ていましたが、これも変わる可能性があるのでしょうか?

 

野村 いえ、あれは高原(啓氏。Roenクリエイティブディレクター)さんにデザインしていただいた正式版の衣装です。

 

――そこは決定していると。丈などが仮衣装から変更されたように見えましたが、黒が基調になっているためか、全体的なイメージがまったく変わったわけではありませんね。

 

野村 高原さんが、仮衣装からあまりシルエットは変えない形でデザインしたとのことで、そう見えたのかもしれません。パンツは仮衣装のときと丈は変わっていないのですが、タイトになっているので印象が違うかもしれませんね。今回は詳細が見える絵ではなかったので、布地の質感やデザインの細部はあまりわからなかったと思います。

 

――その状態でも、靴底だけが赤いというのはよくわかりました。ノクトが走ると、チラチラと赤い色が見えますね。

 

野村 Roenさんで実際に販売されているものも、ソールが赤いことがけっこうあるんですよ。高原さんはもともと靴のデザインをされていた方なので、まさしく足先まで格好よくまとめていただけました。

 

――衣装は、全体が左右非対称というお話が以前ありましたが……?

 

野村 そうですね。ノクトの衣装はすべて非対称になっています。デザインに関しては、最初に設定に関してなどこちらからいくつか資料を提示させていただいたのですが、その中にあったノクトのプロフィールを見て、"非対称"というコンセプトが浮かんだとのことです。

 

――アクセサリー類もRoenブランドのものになるのでしょうか?

 

野村 ノクトはネックレスやピアスなどは身に着けていません。これは高原さんの決めた設定でもあります。物語上、右手にはめる指輪だけが唯一の装飾品になります。

 

――唯一というからには、重要なものなのでしょうね。

 

野村 そうです。ちなみに、指輪をしている関係で、右手は何も着けていないのですが、左手には半指タイプのバイク用グローブをはめています。ここも、左右非対称ですね。

 

――バイク用? ノクトはバイクに乗るんですか?

 

野村 あるかもしれませんね(笑)。

 

――ほかに以前から変更された部分はあるのでしょうか。

 

野村 髪型は変わっていませんが、全体的に少しだけ短く髪をカットしました。これでほぼ決定だと思います。

 

――開発状況はいかがでしょうか。

 

野村 制作は去年から本格的に実作業を行っていまして、今年の春くらいから徐々にスタッフを増やして進めています。『FFXIII』の作業もさきが見えてきて、そちらに入っていたスタッフが帰ってきたりもしているので、これからさらに制作が加速していくと思います。

 

 

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▲非常に貴重な映像を観られた『FF ヴェルサスXIII』。発売時期は見えないが、さまざまなテストを経て、プレイステーション3の性能を限界まで使用した作品に仕上がることだろう。

 

●『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』

 

――ついに発売が2010年の1月に決まりましたね。

 

野村 年末は『FFXIII』、1月は『バース バイ スリープ』で楽しんでいただければと思います。

 

――ちなみに、1月のいつごろに?

 

野村 うーん……早い時期にお届けしたいですね。少なくとも2月にはなりませんので、もう少々お待ちください。

 

――ボードゲーム風の画面や、ディズニーキャラクターと協力するバトルなど、ワクワクするようなシーンがいっぱい観られました。すごくたくさんの要素が入っているようですね。

 

野村 いえいえ、ご紹介したのはほんの一部です。とくに今回、試遊台も出展したマルチプレイは、ダウンロード要素などはありませんが、それでも十二分に楽しめる遊びがたくさん詰まっています。マルチプレイでは、そのボードゲーム風な要素も遊ぶこともできますよ。

 

――どれだけ満載なんですか……UMD1枚で収まるのでしょうか。

 

野村 スタッフによると、なんとか入るはずです(笑)。まあ、当然まだ作っている最中なので、どれくらいの容量になるのか、正確にはわからないのですが。

 

――映像では、新キャラクターのサムライ風の人物が登場していたのも気になる点でした。

 

野村 主人公3人の師匠ですね。ボイスは、以前からいつか適役があればと思っていた、なかなか仕事をお願いできない大物の声優さんに担当していただくことができました。

 

――ボイスと言えば、マスター・ゼアノートの弟子がついにしゃべりましたが……。

 

野村 あの声は……自分です。

 

――えぇっ!?

 

野村 もちろんウソです(笑)。これはサプライズなので、秘密にさせてください。

 

――何か仕掛けがあるわけですね。それから、アクアにがついに操作できましたね。試遊では、背中がザックリ開いた衣装にやたら目がいきました。

 

野村 ああ、それはデザインが違っているので修正予定です。いまはセクシーすぎるバージョンになっているので。

 

――ちょっと残念に思う方もいるかもしれませんね(笑)。それでは、開発状況は?

 

野村 順調に進んでいます。今回は発売順ということで控えた部分もあり、まだお見せできてない要素がありましたので、冬のイベントでは本気を出します。

 

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▲ボリュームたっぷりの『バース バイ スリープ』では、シリーズでもっとも過去の物語が明かされる。ファンはもちろん、シリーズ作品をプレイしたことのない人にもオススメ。

 

●『FFXIII』

 

 「女性の新キャラクターは、10月の情報公開のタイミングでご紹介します。デザイン的なポイントはいろいろありますが、詳細は正式に公開されるときにお話しますね。ちなみに、自分が描いたキャラクターはほかにもいますが、どういう立場のキャラクターかは続報をお待ち下さい。『FFXIII』はいよいよ発売も近づいてきましたので、クローズスペースでお見せしたロングバージョンの映像をゲームショウ後に配信します。ご覧いただいて、期待を高めていただければと思います」(野村)。

 

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▲10月の新情報は、ゲームショウでの発表を受けて盛りだくさんになる予感。野村氏がキャラクターデザインを手掛けた、ワイルドな女性キャラクターの素性も明かされそうだ。

 

●『ファイナルファンタジー アギトXIII』

 

 「以前お話したとおり、画面構成が変わって、バトルシーンに臨場感が出たと思います。今回は3人パーティーでのマルチプレイの様子を中心にお見せしていて、これがほぼ正式なバトル画面になります。途中、弓を使うキャラクターが、主観視点で矢を撃つ様子などもお見せしました。全体的にアクション性が高くなっていて、現状だと、けっこう難度が高いですね」(野村)

 

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▲魔導院の生徒となり、外敵と戦う本作。こちらは以前公開されたバトルのイメージ画像だ。現在は、各ボタンに技やアクションが割り振られている点は同じだが、デザインなどは一新されている。

 

 

●『ザ・サード バースデイ』

 

 「CGがだいぶよくできてきたと思います。TPS的なバトル画面を初公開しましたが、まだゲーム画面にアートディレクションの手が入っていないので、色味やライティングなどはすべて仮のものです。じつは、田畑(端氏。ディレクター)がアイコンなど仮部分も多いのでまだ出さないで、と言っていたのですが、画面にノイズを掛けてお見せしてしまいました(笑)。制作は着実に進んでいますので、そろそろ本格的な公開を考えようと思っています」(野村)

 

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▲本作の主役は、『パラサイト・イヴ』シリーズのアヤ・ブレア。まだまだわからないが、野村氏としては2010年の発売を視野に入れている発言も!? いまだ情報は少ないものの、水面下では開発が進んでいるようだ。

 

 続報を待ち望むファンには、うれしい発言もあったハズ。ちなみに、ゲームショウ会場で気になった作品を野村氏に聞いてみると……? 「据え置きでは、『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2』、『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』、『ロスト プラネット 2』ですね。シリーズとおして楽しみに待っているのは、『鉄拳6』になります。そして、『メタルギア ソリッド ピースウォーカー』にどんな仕掛けがあるのか、期待して待っています」とのことだ。特別インタビューはここまで。さらに期待を高めて、今後の新情報の公開を待とう!

 

 なお、『FFXIII』と『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』に関しては、YouTubeの特設サイト、“YouTubeGAME Tokyo Game Show2009特集 presented by ファミ通”ファミ通チューブで試遊リポートなどを配信中。気になる方は、ぜひともチェックしてほしい。

 

 

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