現在、中国アニメ・漫画産業の発展を束縛する問題(2)


 二、アニメ・漫画脚色演出家、創作、研究開発、マーケティングなどで人材が
欠乏で、とくに高級人材が少ない。ところによってアニメ・漫画教育が無計画に
行なわれ、卒業生が企業の基準に達せず、人材構造のバランスが崩れた。中
国アニメ学会常務副会長の欧陽逸氷氏によると、アニメ・漫画芸術は絵画芸
術だけでなく、美術、文学、音楽などを一つに融合させる芸術だ。産業の角度
から、作品画策、マーケティング、関連製品のPRなどにもつながる。

 中国でアニメ・漫画人材が数量的に増えているが、レベルではたいへん不十
分だ。創作、脚色演出家、プロジェクトマネージャーなどの人材が欠乏で、マー
ケティング、プロジェクトPR、国際提携などの人材も欠乏だ。中国各地方の学
校でアニメ・漫画関連の専攻や学部が設置されているが、教育水準や施設の
レベルが高くないのは多くを占めた。毎年アニメ・漫画専攻の卒業生が大量で、
就職率が高くても、市場ニーズに応じる人材はまだ不足する。

 三、アニメ・漫画産業基地、パークとアニメ・漫画見本市、アニメ・漫画祭りな
どに、無計画発展、資源浪費も実在する。近年、中国で文化およびアニメ・漫
画産業政策がよいので、各地は続々とアニメ・漫画産業基地やパークの建設
に押し寄せた。「2009年中国アニメ・漫画産業市場調査および投資コンサル
タント報告」によると、2008年末時点で、中国国内に国家クラスアニメ・漫画
基地が20ヵ所、アニメ・漫画産業パークが30ヵ所以上に達した。各地は続々
とアニメ・漫画産業開発計画を制定し、自己ならではのアニメ・漫画基地をつく
っている。江蘇省だけでは、蘇州、無錫、常州、南京という4ヵ所の国家アニメ・
漫画産業基地があった。韓国、日本、フランス、米国など、1都市を中心に周
辺部に波及するアニメ・漫画産業発展モデルに比べ、至る所ですばらしい発展
ぶりを見せる中国のアニメ・漫画産業は、土地、資金、ヒト、モノを無駄遣いして
しまった。基地の多くに公共技術サービスなどの場がなく、企業のニーズに応じ
きれない。しかも、運営メカニズムの問題も残っており、設備の使用率は低い。
統一の企画が不在なので、国家クラスアニメ・漫画基地の発展モデルに似てい
るところが多く、企業を引き込む競争や資源未利用のことはよくある。(終わり)


                                 (翻訳 金慧)
	
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