マツダは5日、公募や第三者割当増資などにより、最大で958億7900万円を調達する資本増強を実施すると発表した。発行済み株式総数の最大25・6%に当たる新株約3億6千万株を発行し、保有する自己株も売却する。需要が高まる低燃費エンジンやハイブリッド車(HV)の環境技術開発などの費用に充てる。
同日開いた取締役会で決めた。マツダが公募増資をするのは27年ぶり。増資により、筆頭株主の米フォード・モーターの出資比率は14・9%から約11%に下がる。
環境対応車の開発競争が激しさを増す中、財務基盤を強化し、開発のペースを上げる狙い。調達資金のうち600億円は、エンジンの燃費の大幅改善、HVを含む電気デバイス(電気系の動力源)の技術開発などに充てる。残りは工場などの設備投資資金にする。
グローバル広報企画部は「次世代商品群の開発に集中投資する。財務基盤の改善も図る」と説明した。
【写真説明】環境性能を高めたマツダの次世代直噴ガソリンエンジン。増資で開発費を調達する
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