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「客観的判断」とNHK 怒り収まらぬ台湾の人々 (2/2ページ)

2009.10.6 01:32

 さらに台湾人の怒りを増幅させているのがNHK側の対応だ。

 《パイワン族の人たち自身が当時どう受け止め、感じたかということは、「人間動物園」の事実を左右するものではありません。こうしたことは台湾の方々にとっても心地よいことでないことはもちろんですが、番組は当時の状況の中でおきた事実としてあくまでも客観的に伝えたものです》(NHKのHPより)

 NHKは、1910(明治43)年の日英博覧会のパイワン族の写真に、「人間動物園」の文字をかぶせ、ナレーションで《イギリスやフランスは博覧会などで植民地の人々を盛んに見せ物にしていました。人を展示する「人間動物園」と呼ばれました》と放送した。

 英仏の動物園では植民地の人間を見せ物にすることがあり平成になって仏人学者が「人間動物園」と称した。NHKはこの学説などを根拠に、パイワン族の展示も「人間動物園」にあたるとした。しかし、自分たちを世界に知らしめた栄誉な機会と今でも考え、美しい記憶として伝えてきた台湾南部の高士村の多くの人は収まらない。パイワン族からは「NHKに聞きたい。日本政府が当時、『人間動物園』などという言い方をしていたのか。あの展示が『人間動物園』と呼ばれること自体、パイワン族の尊厳を傷つける番組で、私たちには理解できない」と怒る。

 日本李登輝友の会の柚原正敬事務局長は「NHKは学者に依拠して客観的というが、それが紛れもない客観的事実だと判断したのは他ならぬNHKなのです」と指摘。「パイワン族が当時、どう思ったかは事実認定を左右するものではない、というのも民族差別的な意識をNHKに感じ、人権侵害と感じている」と現地の思いを代弁する。

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