デジ造Radio版(PCA-RCU) |
ラジオの留守録といえば、昭和の昔はコンポのタイマー機能でやっていた記憶がある。「留守録」という言葉も死語っぽいし、エアーチェックという言葉なんて21世紀になってから聞いた記憶がない。だがしかし、2009年の今になってラジオの留守録がしたくなってしまったのである。
最初、ホコリのかぶったミニコンポを引っ張り出してみたものの、録音できる媒体はMDのみ。今どきMDに録音しても活用方法がないので、新たに買ったのはUSB接続のラジオチューナーだ。同等の製品はいくつかあるが、選択のカギは外部アンテナの対応。元FMエアーチェック少年のこだわりとしては、ステレオ放送をしっかり録音するならまともなアンテナは絶対条件だ。結果、選んだのがプリンストンの「デジ造Radio版(PCA-RCU)」。FM/AMともにアンテナを外付けできる製品だ。
次の問題はチューナーを接続するパソコンだ。メインの大きなデスクトップパソコンをこのためにつけっぱなしにしておくわけにもいかない。しかも付属のラジオ録音ソフトは意外に処理能力を要求する。ホコリをかぶった、古いパーツで仮組みしたパソコンで試すと聴取もままならない。そこで白羽の矢が立ったのがすでに現役を退いていた初代ネットブックのEeePC。これなら、ぎりぎり音飛びなく聴取が可能になった。ところが、録音となるとこれでも少し処理能力が足りていない。
そこで、付属のソフトではなく山元司氏作成のフリーソフト「AM・FMラジオ録音さん」というソフトウェアを用意したところ、音飛びなく録音も可能になった。それでも録音形式をMP3にすると若干の音飛びがあるが、Windows Media Audio(WMA)形式にすると問題もなくなった。FMのアンテナ端子にはテレビのアンテナから分配したものを接続し、ノイズのない音質で録音ができるようになった。
このソフト「AM・FMラジオ録音さん」を使えば、録音後にバッチファイルを走らせることができるので、録音した音声ファイルをLAN内のストレージに自動的にコピーすることもできる。こうすれば録音時だけしかEeePCが起動しなくても、音声ファイルはいつでも再生できる。
さらにRealVNCという定番のリモートソフトを導入。EeePCの小さい画面とキーボードをさわらなくてもLAN内の他のパソコンから操作できるので、留守録の予約はもちろん、ラジオを聞きたくなったときにEeePCのスピーカーから音声を再生することも可能だ。
ラジオは今や聞かない人は全く聞かないメディアなのかもしれないが、ひいきのタレントがラジオでしか番組を担当していない場合などもあり、聞きだすとなかなか面白い。これを機会にラジオを見直してみようと思う。
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
デジ造Radio版 | プリンストン | 5980円 |