あらゆる困難、艱難を乗り越えて、成就し給いしは、素直なる性状にしてあればなり。
忍耐力によらず、努力によらず、慈悲によらず、素直にこれを受けて、素直にこれを行なう性状、素直を第一に整えの道とすれば、叶わぬことぞなかりける。
忍耐したからでなく、努力したからでなく、愛と真心があったからでもない。素直だからこそ、成就した。
それじゃあ、素直ってどういうことなのか。
失敗したときに素直に反省する。素直に反省して、落ち込まないでまた素直にがんばろーって言って蘇っていく。
ガーンと打たれたら、痛いーって言って泣くわけです。素直だから、涙が流れて。しかし、いつまでも泣いてなくって、何で叩かれたのかなって考えて、これとこれがいけなかったなと反省して、また頑張ろうと立ち上がっていく。
だから経験が積まれていくわけです。打たれるべき時は素直に打たれなきゃいけない。失敗してぼろくそに言われても、その中から会得、体得するものがあるからいいのです。打たれるべき時は打たれ、失敗すべきときは失敗し、落ち込んだらいいんです。
一生懸命やっている中で落ち込んで、その中からはい上がってくる。『這えば立て、立てば歩けの親心』と同じです。
『成長したなぁ、立派に』と、人を育てるわけです。
一進一退しているように見えても、じつは成長しているんです。一生懸命やって、駄目なとき、戒められたときには、しょげないで、また明るく立ち上がっていこう。それが脱皮ということなんです。
脱皮するためには、じつは、素直なる心が一番大事。脱皮できない原因は、素直じゃないから。失敗を素直に反省して、改めていこう。
「大きなものを会得できる。しかし、そのためには、自分が変わらないと…。
脱皮はボチボチでやるも、焦ってはいけない」
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