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2008年02月06日

行動によって社会を変革するブントの心意気を継承しよう アクティオ・ネットワーク代表 水澤努

  組織名称変更を提起する水澤さん

  組織名称変更を討議した臨時総会の場では、「ブントとして育んできたアイデンティティをどう継承するのか」との質問が出ました。同時に、名称変更に伴って社会変革を志向するブント・スピリッツをあらためて明らかにすべきとの意見も出されました。

 組織名称変更を提起した私自身、ブントが育んできたアイデンティティを全否定するわけではありません。むしろそのポジティブな面を積極的に継承し、発展させるためにこそ名称変更を提起したのです。

 ブントは直接的には、1958年共産党の官僚的支配から脱した左翼急進派の政治潮流が原点です。その後60年代から80年代にかけて数々の実力闘争を行いました。まさにブントの歴史の大半においては、日本の社会運動の最左翼としてのアイデンティティこそが主要なものでした。

 しかしそれは、ブント運動の形態的な一部分に過ぎません。一方でブントは90年代に「左翼思想のパラダイムチェンジ」を提起し、マルクス主義や左翼思想そのものの見直しを行ってきました。教条的な原理にとらわれることなく、時代にマッチした自己変革プロセスを通して「永遠の今」を闘い続けてきたのです。

 その帰結として今日のわれわれが存在します。「対象変革のためには、何よりも自己変革が問われる」と、スターリン主義批判を内在的な課題としてきたブントの歴史、そのレゾンデートルこそが今、われわれに組織名称の変更を迫っているのです。

 今問題なことは、われわれの主体的営為として切り拓いてきた内容が社会的に十分に波及せず、旧態依然たるイメージとのギャップが修復不可能な地点に達していることです。これはわれわれにとって弊害であるばかりでなく、新しい社会運動の創造に期待する多くの人々にとっても桎梏となっています。今こそブントのラディカルな主体性を引き継ぎ発展させるためにこそ、「名を捨て実をとる」決断が求められているのだと思います。

 われわれがブントの歴史から引き継ぐべきものは明らかです。抽象的な理論や教条から出発せず、あくまでも生きた現実から出発し、行動(Actio〈ラテン語〉)によって社会を変革していこうとするエートス、心意気です。

 ブントの先達たちのスピリッツを引き継いで、新しい社会運動を創造するアクティオ・ネットワークを発展させていきましょう。

  2008年2月1日
   アクティオ・ネットワーク代表 水澤努

(1261号 2008年2月10日発行)