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エラスムス計画(The European Community Action Scheme for the Mobility of University
Students : ERASMUS)は、各種の人材養成計画、科学・技術分野におけるEC(現在はEU)加盟国間の人物交流協力計画の一つであり、大学間交流協定等による共同教育プログラム(ICPs:Inter-University
Co-operation Programmes)を積み重ねることによって、「ヨーロッパ大学間ネットワーク」(European University Network)を構築し、EU加盟国間の学生流動を高めようする計画である。
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2 |
エラスムス計画の提案は、1985年12月、当時のEC委員会より閣僚理事会に提出された計画書に始まり、約1年半に及ぶ閣僚理事会での協議を経て、1987年6月15日正式決定され、パイロット・プログラムが開始された。1995年以降は教育分野のより広いプログラムであるソクラテス計画の一部に位置付けられている。
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3 |
計画の目的
これらの目的は、ECの経済力の強化と加盟国間の結合の促進という、極めて明確で具体的な目標をもって実施されている。
(1) |
EC全体として人的資源を養成・確保すること
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(2) |
世界市場でECの競争力を向上させること
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(3) |
加盟国の大学間の協力関係を強化すること
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(4) |
EC市民という意識を育てること
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(5) |
域内での協力事業への参加経験を学卒者に与えること
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エラスムス助成対象事業
援助対象の主体は、ICPsを設定しこれを運営していくための諸活動やこれに付随する事業などの共同教育プログラムであり、学生個人への助成ではない。
なお、学生に対する助成は、参加各国に設置されているエラスムス学生助成金交付機関(NGAA:National Grant Awarding Authority)によって行われ、往復旅費、語学学習費、滞在費(自国と相手国の生活費の差額)などの助成がある。
(1) |
学生流動化事業(Student Mobility Program)
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(2) |
教官流動化事業(Faculty Mobility Program)
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(3) |
共同カリキュラム開発(Joint Curriculum Development)
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(4) |
集中講座(Intensive Program)
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5 |
エラスムス計画の課題
(1) |
需要増加に見合う予算の不足(助成金のための予算、事務運営のための予算等)
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(2) |
言語の違いによる学生流動の不均衡(英仏語圏優位)
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(3) |
学生の不安(学生への助成金の低さ、他国での勉学への不安、単位認定・資格取得への不安等)
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(4) |
自由流動学生の相対的不利
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(5) |
学生宿舎の絶対的不足 |
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1. |
エラスムス計画の経緯、現状等
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第1期(1987〜1995):エラスムス計画
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開始当初は年間3,000人の学生交流(参加12ケ国、300校程度)と1,000人の教官交流 |
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○ |
第2期(1996〜2000):ソクラテス計画の中のエラスムス計画
・ |
エラスムス計画で、現在では年間約100,000人の学生交流(参加30ケ国、1800校以上)(1987年からの累計は約75万人)と12,000人の教官交流
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多国間協力カリキュラム開発プロジェクト数は約2,000 |
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分野別ネットワーク(Thematic Networks)プロジェクト数は40以上 |
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ソクラテス計画の2000年度予算は、2億3850万ユーロ |
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うちエラスムス計画の2000年度予算は、1億2180万ユーロ
(ソクラテス計画の半分) |
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○ |
第3期(2001〜2006):ソクラテス計画の中のエラスムス計画
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ソクラテス計画の7年間の予算は、18億5千万ユーロ |
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ソクラテス計画はエラスムス計画を含めて8つの事業あり |
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エラスムス計画の中にも8つの事業あり(従来の9事業より1事業削減)
(学生交流、教官短期交流、事前交渉、欧州研究モジュール、学部学生対象のカリキュラム開発、大学院学生対象のカリキュラム開発、総合語学教育科目、集中講座の8事業。廃止されたのは教官中期交流。)
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2. |
エラスムス・ワールド【2004年〜2008年 予算約2億ユーロ】
本プログラムは、欧州と欧州以外の他の地域との高等教育機関における学生交流をとおして、欧州の大学間の連携を強化し、欧州の高等教育の質と競争力を改善することを目的とした高等教育計画。
(1) |
欧州連合の公認と支援を備えた「EUマスター・コース」の創設
2008年までに、250の「EUマスター・コース」を創設する予定。 |
(2) |
欧州以外の地域からの学生及び客員研究者のための奨学金の提供
2008年までに、「EUマスター・コース」に参加する4,200人の学生と1,000人の客員研究者を支援する予定。 |
(3) |
「EUマスター・コース」と欧州以外の地域の大学との連携への支援
2008年までに、欧州とそれ以外の地域との大学間共同プロジェクトにより、交流する4,000人の欧州の学生と800人の欧州の客員研究者を支援する予定。 |
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