檀(だん)の実の 吐息と共に カツカレー…(某紙トラ番キャップの心境)
ちょっと一句詠んでみました…。というのも試合前に我がキャップ野下俊晴が妙にシンミリしていうのです。
「今日で甲子園が最終戦です。こういう試合で相手がCSの“小手調べ”で投手の棚ざらえをやるような時にかぎってヘンなミスが出てコロッと負けたりする…それでボクとしては嫌な予感ばかりしてます」
ここまで野下をペシミストにしてしまったのは誰ですか? そしてヤツはこう付け加えました。
「今日もまた勝利を願って『カツ(勝つ)カレー』を食べました。これが今季最後のカツカレーかと思うと…」。おいおい野下、大丈夫か!
檀は「まゆみ」とも読みます。秋に実のつける落葉樹であります。小さな四角い実は秋に四つにさけて中から真っ赤な種が現れるのです。
見た目はなんということもない樹ですが、この木で弓を作ったことから『真弓』ともいわれている…シンは強いんですよね、この檀という木。
試合前。野下がホロ苦いカツカレーを食する少し前に中日・立浪選手が同じ年(40歳)の阪神の桧山選手のもとへ引退の挨拶に訪れた。それを見て桜井選手(PL学園高の後輩)が一目散でかけてきた。先輩が桧山選手と話しているので桜井はそのワキに直立不動でジッと立って待っていた。それをながめて遊軍周伝進之亮は「とてもイイ光景でしたが、ここに今岡(PL学園高出身)もいたらなぁ…と、切なかったですよ」という。
立浪はモノ静かなタイプですが、片岡篤史らの時代に主将をつとめてリーダーシップもしっかりある。当時PL監督で現名古屋商科大監督の中村順司氏に聞いた立浪という選手の思い出は「一つのことを少し注意するだけで私の真意をすぐ理解して、翌日の全体練習にはキチンと取り入れていた」という。
こういうベンチにいるだけで“バックボーン”たりうる選手というのは監督はありがたい。そういう選手こそこれからのタイガースも補充して貰いたい。ただ単に打ちゃあいいんだろ、守りゃあ文句ないだろ…というのではなくてサ…。
それにしても、岩田はエエ感じでした。桜井もこの感じをCSまで持続してね。関本兄ィもそのままそのままズーッと頼むよ。相手はネチッコイ落合中日だから…。
その頃、大阪本社の編集局に突然、プロボクシングの亀田興毅が現れた。ちょうど中山競馬場の『スプリンターズS』でワイワイガヤガヤいってるとこです。
「大毅のPR係としてきました…」といつもと違って神妙なトーン。6日、大阪市中央体育館でのWBA世界フライ級戦に挑戦する弟・大毅(同級11位)を「よろしく」というわけだ。
アマ当番デスク西村紳は「折り目正しくてテレビで見ている感じとは違って驚いた」という。亀田興毅は「今日のテーマは“家族の力”や…。力をあわせてベルトをとる!」という。
なんだかこの日、真弓阪神の甲子園“有終の美”にも共有できるテーマでございました。