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「重く受け止めている」検事正が直接謝罪、録音テープ開示へ

10月5日10時24分配信 産経新聞

「重く受け止めている」検事正が直接謝罪、録音テープ開示へ
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宇都宮地検を訪れた菅家利和さん(左手前)を迎え入れる幕田英雄検事正(右)=5日、宇都宮地検(徐暎喜撮影)(写真:産経新聞)
 栃木県足利市で平成2年、当時4歳の女児が殺害された「足利事件」で、再審開始が決定した菅家利和さん(62)が5日、宇都宮地検の幕田英雄検事正と面会した。弁護団によると、幕田検事正は検察の責任者として、「無実の菅家さんを誤って起訴し、長い間苦しめたことについて、非常に重く受け止めています」と直接謝罪した。菅家さんは「分かりました」と応じたという。

  [フォト]宇都宮地裁へ入る菅家利和さんと弁護団

 菅家さんは午前9時すぎ、弁護団の佐藤博史弁護士とともに同地検を訪れ、やや緊張の面もちに笑顔も浮かべながら、幕田検事正が待つ会議室に入室。幕田検事正は「初めまして。今日はわざわざ宇都宮地検に(足を)運んでいただき誠にありがとうございます」と声を掛けた。

 謝罪後、菅家さんは報道陣に「直接お会いして納得しました。少しは許す気になれた。二度と私と同じ苦しみがあってはならないと話しました」と感想を述べた。

 検察側の直接謝罪は初めて。警察は6月、栃木県警の石川正一郎本部長が直接謝罪している。

 また、午前10時からは、菅家さんが不起訴になった2つの女子殺害事件(いずれも未解決)の取り調べの様子を録音したテープなどの開示をめぐり、裁判所、検察側、弁護側が協議。弁護団によると、録音テープについて、検察側が非公表などを条件にデータなどを開示する予定という。

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最終更新:10月5日10時51分

産経新聞

 

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