この人物のオモテとウラ　小林聡美（女優）夫と対照的な性格が幸い？

　この１２日、主演映画「プール」が公開された。タイ・チェンマイを舞台にした“癒やし系映画”で、人気漫画家・桜沢エリカの同名小説が原作。最年少で向田邦子賞を受賞した経歴を持つ、大森美香監督が演出・脚本を担当した。

　小林の“癒やし系映画”は０６年の「かもめ食堂」、０７年の「めがね」に続く３作目。製作スタッフも３作ともほぼ同じだ。「かもめ食堂」は興行収入５億８０００万円、「めがね」は５億２０００万円と好成績だったので、「プール」も手堅いヒットが期待できる。

　小林はエッセイストとしても人気。８月にはハワイ旅行記「アロハ魂」（幻冬舎）を上梓（じようし）した。これまでエッセーを何冊も出版してきたが、“肩がこらず、笑える”と、とくに女性に人気がある。小林はサッパリして男性にこびない印象があり、女優としても女性に人気があるのが特徴だ。

「素顔は意外と無口で、潔癖症なのだそうです。脚本家の夫・三谷幸喜さんが大ざっぱな性格なので、対照的だとか。三谷さんは去年、そんな２人の実生活を反映させた舞台を上演しました。小林さんは見ていないようですが。ケンカになるので、お互いの作品は見ないようにしているそうです」（雑誌記者）

　１９６５年５月２４日、東京・葛飾区生まれ。中学１年のとき、俳優養成所に入り、２年のとき、“たのきんトリオ”が出演した学園ドラマ「３年Ｂ組金八先生」の生徒役でデビュー。８２年、大林宣彦監督の映画「転校生」でヒロインに抜擢され、新人賞を総なめに。８８年、深夜ドラマ「やっぱり猫が好き」で主役のひとり（３姉妹の三女）を演じ、“個性派女優”として人気を獲得した。

　夫の三谷とは、この「やっぱり猫が好き」の脚本家と女優として知り合った。三谷は初対面のときから結婚を意識したほど、小林にホレた。「やっぱり猫が好き」の打ち上げの際、勇気を出して電話番号を渡したが小林からの電話はなく、相当落ち込んだとか。しかし、別の番組で再会して交際を始め、９５年、入籍した。

　２人は私生活はこんな具合らしい。三谷は基本的に自宅のリビングで執筆をしていて、料理やゴミ出しをするなど家事に協力的。一緒にカラオケやカフェに行くなど仲がいい。小林がロケや一人旅で海外に行き、家をあけても、文句は言わないようだ。

「三谷は一人っ子で母一人子一人で育ったので、妻である小林にもとても気を使う。だから、小林がたまに家をあけて一人になるのも悪くない、と思っているのかもしれません。２人に子供はいません。入籍会見では、２人とも子供は欲しいと言っていたのですが……」（芸能ライター）

　万事ＯＫではないものの、小林は夫にも仕事にも恵まれたといえそうだ。

（日刊ゲンダイ2009年9月11日掲載）