中田様
メールありがとうございます。
> それで今までに農業に関する通信も受け取ってますが、これからは自然農法に従事
>する人が増えてくると言ってました。農業の形体もこれから変わってくるようです。
> それで前にテレビのニュースで農業を希望する人が増えているとことで、東京で農
>業に関する説明会があったとか聞きました。
> それとは逆に、毎月積み立てと 保険の集金にくる農協の人が、国はこれから農業
>生産者を減らす方向に行くというのです。それも農作物の輸入が増えてくるので貿易
>摩擦で輸入させられると言うのです。それで国内の農業生産者に影響が来ると言うの
>です。
> それで通信で聞きましたが、これからの国内の農業も色々と種類が増えてくると
>いってました。
ここ10数年で自然農法に関する方法や研究が増えてきました。
水耕栽培や土壌に何かを混ぜて土壌改良をした土で農作物を作る栽培法(カキの貝
殻や有機物を混入したり
する。土壌の質を改良したり、団粒構造をつくらせることで土壌に空気を含ませた
りする目的がある)、
特殊な菌(EM菌など)を混入して栽培する方法などがあります。
残念ながら一長一短があって、どれも不完全です。研究自体が始まったばかりとい
うこともあります。
(たとえば水耕栽培の場合、病気が一斉に蔓延しやすく、全滅することもあったり
する)
また、作物にバリエーションがでてきました。
お米ひとつをとっても、無洗米やハーブ米(ハーブを田んぼの周りに植えること
で、害虫を追い払う)、
アレルギー米(お米でアレルギーを起こす人が増えてきたので、アレルギーのもと
となる物質をつくらせないように
改良したお米)、古代米(古代の人々が栽培していた品種)、香り米(いい香りが
する)などがでてきました。
農業を希望する人々がでてきたことはいいことです。
最近は不況で首をきられるひとがふえました。
脱サラして農業を目指す人たちがでてきました。
ただ、農業は憧れだけではできません。
農作業はつらいものです。はじめは体がついていきません。
農地面積は北海道ならともかく、本州は小さいものです。
海外からの輸入で、どんどん苦しくなってきています。
だから農業だけではやっていけず、兼業農家(農業以外の職もやる)が多いのです。
収入はサラリーマンと違って一定しませんし、農業を始めたころは消費者が求める
ような品質の農産物をつくることは難しいでしょう。消費者はシビアです。
家庭菜園で作るようなぶかっこうな作物では、市場には出せません。
岩見沢の農場で学外実習で働いたとき、かぶの集荷の作業を手伝いました。
少しでも傷があれば等級が下がります。廃棄処分にせざるを得ないものもありました。
考えている以上に農業は儲からないのです。むしろ、損だらけでしょう。
借金だらけです。農業機械も平気で1千万もします。だから、農家では共同で機械を
購入したりするのです。
肥料も農薬もお金がかかります。
また人間関係のしがらみとは無縁ではありません。
その土地の人とのつきあいもあるでしょう。田舎ほど儀式や決まり事が多いので、
無視する行動に出ると大変なことになります。
また有機栽培では、極力農薬を使おうとしません。だから、病害虫の温床になりや
すいのです。
その一例として農家の人の悪いクセのひとつに、作物を収穫したあと、野菜くずを
処分しないで放置することがあります。この野菜くずから発生することが多いのです。
村をあげて有機栽培をしている場合はいいのですが、周りがそういう栽培をしてい
ない場合、
最悪な場合は裁判沙汰になります。北海道で完全有機栽培を決行した人が村の農家
から訴えられたのです。
有機栽培をされると、せっかく防除してもそこからどんどん病害虫が入ってくる。
また、防除するには村一斉にやる必要がある(農家の一軒や弐軒がやっただけでは
防除にならない。
まわりからいっせいに襲われてパーになる)ために、農地面積が広いところではヘ
リコプターを使う
ことがあるのですが、それもできない。だから出て行ってくれ、と。
訴えられたほうはなぜ訴えられたのかわからない。
オレはオレの道をいく、という主義を強く持っている人ほどトラブルに巻き込まれ
やすいのです。
まわりで農薬をじゃんじゃんまいている中で、有機栽培を実行しているからといって、
その作物が有機栽培かどうかは怪しいものですが(その前に有機栽培の基準にひっ
かかる)、
有機栽培にまつわるトラブルの一例(肥料でのトラブルもある)として紹介してみ
ました。
こういったマイナス面(?)が農業にはついてきます。
それでも、農業をやりますか?それでもやるというならその気持ちは本物です。
最近はメード・イン・外国の作物が増えました。
その中でも隣の韓国が農産物の輸出を拡大してきています。
韓国では経済が破綻して、IMF管理下に入ったとき、
経済だけではやっていけないことを悟り、いち早く農業に目をつけたのです。
経済だけでなく、農業でも外貨を獲得しようとした。
国家プロジェクト扱いになっているそうです。
プサンの近くでは、広大なビニールハウス群があって、いつでも日本に輸出できる
ようになっている。
また、試験場で新しい技術が開発されるとさっそく農家があつめられてレクチャー
を行う。
ドール(青果物の大手メーカー)との提携の模索もしているそうです。
韓国だけではありません。東南アジア各国も農業に力を入れ始めているのです。
皆、すぐ目の前にある一大消費国(日本のこと)を目指しているのです。
これらの農家を相手にしなければならないから、日本の農家は大変なのです。
国産の作物を求める消費者がいるというのがある意味救いなのかもしれません。
隣の中国との間でセーフティガードの件でもめているようです。
セーフティガードは3年に限り、発動することが可能です。
一年目は前年と同じ量が輸入されます(義務)。二年目はその106%、三年目は二年
目の106%。
猶予をあたえるから、この間に対策をたてなさいというのがセーフティガードなの
です。
WTOでは発動がみとめられてますが、連発は難しいでしょう。
これからも大量に輸入品が入ってくることは間違いないでしょう。
しかし、このさき、それが続くかどうかはわかりません。
もしかすると、お金を積んでも食べ物が手に入らなくなるかもしれません。
アメリカでどんどん農作に適した農地が減っているんです。
地下水を大量にくみあげて(センターピボットなどで)スプリンクラーなどでシュ
シュシュと円形の畑に
まいているのを見たことがある人は多いと思いますが、
地下水が減少して、くみ上げることができなくなり、センターピボットごと放棄さ
れた農地が出始めているのです。
また、昔からアメリカでは風害に悩まされてきました。
せっかく農作に適した土壌が形成されても風がもちさっていくのです。
毎年毎年、持ち去られる土壌(風害、水害などで)は大変な量にのぼっています。
最近は気候が大きく変動して、かんばつに悩まされ始めたところもでてきました。
アメリカだけではありません。ロシアでも農地が荒れ地化しはじめたところもある
そうです。
現象は大耕地地帯だけではありません。
紛争地帯ではなおさら荒れ地となる傾向があります。
「緑の革命」の失敗のつけもあるでしょう。インドではいまだに塩害で一面雪が
降ったように真っ白に
なっているところもあります。それでも人口の伸びはまってくれません。
水槽の中にねずみをいれて飼育するとある程度までは個体数が増加するけれど、い
ろいろな要因が働いて
それ以上は増加できないようになってしまうところがあります。
> 科学者技術者が普通の人よりも霊的なことに関心があるということを世間一般の人
>が知る必要があると思います。
外国の霊関係の論文や研究を見てください。ほとんどすべて科学者が研究している
んですよ。
R.T