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記者会見開放の効果 フリー記者がスクープ

田中龍作2009/10/01
 岡田外相が9月29日から記者会見をクラブ加盟社以外のジャーナリストにも開放した効果が早速現れた。

記者会見開放の効果 フリー記者がスクープ | インターネットメディアやフリーランスにも開放された岡田外相の記者会見(外務省会見室で筆者撮影)
インターネットメディアやフリーランスにも開放された岡田外相の記者会見(外務省会見室で筆者撮影)
 「民主党スタッフと岡田幹事長(当時)の政策秘書が総選挙前に米国政府の働きかけで渡米し意見交換していた…(中略)」とする記事を朝日、毎日が30日付で伝えた。オバマ政権が日本の政権交代を見越したうえで民主党に接触していたことを示すものだ。民主党側も政権獲得後の対米外交をにらんで準備を進めていたことになる。総選挙前に新しい日米同盟は始動していたのだ。

 読者はワシントン支局か外務省詰めの記者が書いたと思うはずだ。ところが、この記事は29日の記者会見に出席していたフリージャーナリストの宮崎信行氏のスクープである。
 
 独自の情報源で上記の事実をつかんでいた宮崎氏は、記者会見で岡田大臣に「裏取り質問」したのである。朝日と毎日は記者会見で宮崎氏の質問と岡田大臣の答弁を聞き記事にしたに過ぎない。朝日と毎日は「後追い」したのである。

 宮崎氏は「(自らが得た情報について)岡田大臣から確認を取りたかった」と話す。

 外務省に限らず政府の記者会見は今後、開放に向かいそうだ。玉石混交のインターネットメディアは質を問われることがままある。宮崎氏のようにレベルの高い質問ができるように研鑽を積みたい。


 この記事は『田中龍作ジャーナル』でも読むことができます。
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