北に大雪山、西には日高山脈、東は丘陵地帯、そして南は太平洋に囲まれた十勝は、日本で2番目に広い平野。農産、水産など豊かな自然の賜物からなる産業に加え、豚や牛などの畜産も盛んです。
熱気球やパラグライダー、カヤック、ネイチャーツアーなど、広大な自然を堪能でき、アウトドア好きにも好まれている土地です。
十勝は、自然を慈しむ先住アイヌの人びとによって守りぬかれてきた大地に、江戸時代初期、松前藩がトカチ場所を置き、水産物や狩猟品などの交易などの経済活動が行われていました。しかし、本格的な開拓は明治16年、依田勉三らが結成した「晩成社」が、13戸27名の開拓団を率いて、現在の帯広市東部に入植したのが始まりです。
第二次世界大戦後、海外からの引揚者が移住したことにより、街の賑わいや開拓作業が一挙に進み、昭和30年代後半から始まる大規模機械化農業の発達により、今日の雄大なトカチ農業が成立しました。
昭和16年には、国立大学法人、帯広畜産大学の前身となる帯広高等獣医学校が創立され、十勝における高等教育の幕開けとなります。平成3年には北海道立帯広美術館がオープンしたのをはじめ、各地に美術館や十勝の産業発展の歩みを展示する資料館が開設するなど、北の生活文化の創造にも努めています。
わが国の食料基地を自認する十勝は、新鮮でおいしい「食」が豊富です。