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会議はたったの3時間 G7の形骸化露呈 (1/2ページ)
【イスタンブール=吉村英輝】3日午後(日本時間同日夜)に開幕した先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は、予定されている実質的な討議時間が3時間という「近年、例をみない」(交渉筋)短時間会合となる。20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)が開かれたばかりで、新たな合意事項を打ち出すことも難しく、共同声明が見送られる可能性さえ指摘された。議論の内容よりも、その存在意義を問われることになり、米国、日本、欧州に中国をくわえた「G4」に衣替えする案も浮上した。
「通常はもう来ているはずのコミュニケ(声明文)のたたき台が、議長国のイタリアからまだ届かない」
日本側交渉筋は、G7開幕直前まで、慌ただしく準備作業を各国と続けていた。通常は夕食会をまたいで2日間の日程で行われるG7だが、今回は夕方の3時間の会議だけとあって、代理クラスによる議題のすりあわせ作業も、3日午前中に一気に済ませてしまう“突貫工事”ぶり。G7の形骸(けいがい)化は明らかだった。
G7メンバーも参加し、約1週間前に米ピッツバーグで開かれたG20の直後だけに、G7の交渉筋からは「驚くような内容が発信できることは到底見込めない」との言い訳も漏れる。だが、G7はアジア通貨危機が発生した直後の1997年9月の香港会合で見送って以来、何らかの共同声明を公表し続けてきた。何のメッセージも世界に打ち出さなければ、G7の崩壊ともとられかねず、関係者からは「マーケットは経済不安定の要因と受け止めかねない」との声も漏れていた。
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