PAS(Parental Alienation Syndrome)〜片親引き離し症候群〜をご存じですか?

PASは日本ではまだあまり知られていませんが、 欧米では児童心理学者や家族法を専門とする法律関係者などには広く認識されています。簡単に言うと、離婚後に、一方の親が子供を他方の親から引き離そうとして、他方の親に対する誹謗中傷を子供に吹き込み植え付ける(いわゆる洗脳)ことによって子供が片親との関係を喪失することを指します。この結果、子供には様々な情緒的問題、対人関係の問題などが生じ、長年にわたって悪影響を及ぼすと言われ、引き離しを企てている親の行為は、子供の「情緒面に対する虐待」であると指摘されています。残念ながら日本では離婚に関わる法曹関係者や心理学者の間でもPASの概念がほとんど知られておらず、多くの親子がPASのため引き離されているのではないかと思われます。したがって、離婚(別居)家庭の子供が両親双方と実りある関係を結び育つという権利が十分に保証されているとは言い難いのが現状です。PASについての日本語文献はほとんど存在しないため、自分でコツコツ訳して公開することにしました。蟷螂の斧かもしれませんが、離婚家庭の子供たちができる限り健全に育ち、また、子を持ちながら離婚する親たちの子育てに対する不安を解消する一助になれば、と思いこのホームページを開設しました。これから随時更新していきます。

 

PAS(Parental Alienation Syndrome)の訳語は「片親引き離し症候群」としましたが、これは私個人がもっとも分かりやすく適切だと思う言葉を充てたものです。この訳語に一般的合意が得られているわけではありません。今後、PASが日本でも広く知られるようになれば、もっと適切な訳語をどなたかが考え出してくれるかもしれません。

 

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