京都大(左京区)と大阪府高槻市、都市再生機構(UR)の3者は28日、同市にある京大大学院農学研究科付属農場を、関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の「木津中央地区」(木津川市)でURが取得予定の土地に移転することで合意した。
3者は11年度中に土地譲渡契約を結び、京大は12年度から移転作業を始めるという。ただ、予定地には山林や田畑があるため土壌改良が必要で、京大は「実際に使えるのはいつからになるか分からない」と話している。
現在の農場は約15ヘクタール。1928年に開設された。ナシなどの果樹園や水田のほか、本館や職員宿舎がある。農場地下で遺跡が確認されたり、学生増加で狭くなったりして、移転が検討されていた。移転後の土地には、高槻市が公園を建設するという。
一方、URは移転予定地に約36ヘクタールを用意。京大は、従来の果樹園などの木をそのまま移植。遺伝子組み換え農作物の研究施設も作りたいとしている。【広瀬登】
毎日新聞 2009年9月29日 地方版