検索

clear.gif

120_600_2.jpg

120_600_2.jpg
 第11回
 もーろー日記
 3Dで飛び出す!?特殊映像の夏!!



120_600_2.jpg
カレンダー
バックナンバー

2009年08月25日
もーろー日記 ]
clear.gif

斉藤守彦の「特殊映像ラボラトリー」
第11回 もーろー日記 3Dで飛び出す!?特殊映像の夏!!(3)

斉藤守彦 

【大ヒット!!「劇場版ディケイド」と、
 3D効果抜群の「シンケンジャー銀幕版」】

 8月某日。
 今度は8日からスタートした「劇場版仮面ライダーディケイド/オールライダー対大ショッカー」「侍戦隊シンケンジャー銀幕版/天下分け目の戦」の2本立てが、各地で大ヒットの報。月曜日に東映宣伝部のヒトに言って、景況を書いたリリースを送ってもらう。
 うおお…こりゃ凄い。確かに大ヒット!!と、強調符を2つもつけるに相応しい成績だ。「歴代ライダー勢揃い・歴代ライダー映画�1 興行収入20億円超確実!!」「8月8日・9日週末2日間では、並み居る洋画大作・邦画を押しのけて 興収4億7700万円(興行ランキング1位) 全国動員数39.9万人達成」。 ううむ、景気の良いリリースは、読み応えがあるなあ。もっとも、当たらなかった作品のプレスリリースを発行する宣伝部はないだろうけど(笑)。去年の「仮面ライダーキバ」「炎神戦隊ゴーオンジャー」(興収9億円)対比256.1%のスタートというのも凄い。

 実は今年のライダー映画、前売り券の売れ行きがすこぶるよろしく、オールライダー勢揃いとあっては、そらもー昭和ライダーで育った世代としては放っておけない。個人的な思いもあって、東映の人と会うたびに「今年は興収20億円行きますよ!!」と、根拠のない断言をしていた筆者であった。良かった。嘘つきにならずにすんだ。
 まあ「根拠がない」とは言っても、そこはアナリストを自称する身なので、それなりに確信はあった。春の「ヤッターマン」大ヒットの原動力が、親子2世代であったという事実。春休みや夏休みのお子ちゃま番組は、作品の選択権をお子ちゃまが、入場料金負担権を親が持っている。そのどちらかが拒否したら、映画鑑賞は未遂に終わってしまう。ところが「ヤッターマン」にしても、「劇場版ディケイド」にしても、親子どちらをも惹きつける要素があったのだ。これは強い。

8月某日。
 その「ディケイド」「シンケンジャー」の3Dバージョンを、新宿バルト9で鑑賞。某サイトにレビューを書く都合もあるが、どーしても「シンケンジャー」の3Dバージョンが見たかったのだ。レッドワンという、4K対応のデジタル・ビデオカメラを2台投入して、撮影段階から3D映像を構築したという「シンケンジャー銀幕版」。その成果たるや、ちょっとびっくりしてしまった。

 以前のものとは違って、今回にわかブーム化している3D映像は、こけおどし効果よりも、奥行きや立体感の表現に秀でている。例えるならば、レイヤーを何枚か重ねることで、奥行きや背景を表現する方法に似ていると言えるだろうか。
dolby.jpg 「シンケンジャー銀幕版」の場合、冒頭のチャンパラ・アクションシーンは言うに及ばず、なにげないドラマの背景にも立体感を取り入れた演出をしており、通常のTVシリーズにもこのカメラを使っているという、スタッフの習熟度が随所に見られた。
 3D撮影は手間もかかって大変とのことだが、その効果は上映時間30分のこの作品から、存分に感じ取ることが出来る。バルト9での上映フォーマットは、ドルビー3D。はい、これがメガネです→。

 アメリカではジェームズ・キャメロン監督が「アバター」で、本格的な3D撮影を行っているが、さすがにそれほどのスケールではないものの、日本のアニメや特撮映像は、3D化するに相応しいコンテンツだと思う。たとえばの話、ウルトラマンが登場する、あのバースのついたカットを、3Dで見たいとは思わないか?
 結論:3D映像は、日本の特殊映像のためにある。

(1)  乱立する3Dフォーマット。どれが一番飛び出して見える?
(2)  「劇場版仮面ライダーディケイド」と、 「ボルト」3Dバージョン
(4)  この夏休み興行のトピックは、やはり「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」であった。

clear.gif
posted by animeanime at 2009.08.25
clear.gif
clear.gif

clear.gif