斉藤守彦の「特殊映像ラボラトリー」
第11回 もーろー日記 3Dで飛び出す!?特殊映像の夏!!(2)
斉藤守彦
【「劇場版仮面ライダーディケイド」と、
「ボルト」3Dバージョン】
7月某日。
毎年恒例の「劇場版仮面ライダー」シリーズ。今年はもちろんディケイドの出番で、さらに昭和ライダーと平成ライダーが勢揃い。題して「オールライダー対大ショッカー」ときた。いいなあ、この「大」ショッカーというネーミング・センス。いかにも東映(笑)!!まあ今年の場合は、ロゴともども狙ってるんだろうけど。
しかも同時上映の「侍戦隊シンケンジャー銀幕版/天下分け目の戦」が、3D上映だという。るんるん気分(死語)で試写室に着いたら、東映宣伝部のヒト曰く「試写は通常バージョンですよ。うちの試写室で、画が飛び出すわけないじゃないですか。そんな設備もないし」と。ひ・・ひどいわっ!!東映!!・・まあよく確認しなかった筆者も悪いんだけど。
ぶつぶつ言いながら着席。「劇場版仮面ライダーディケイド」は、さすがに賑やかな内容。横一列のライダーたちは、最初のシリーズの1話から見ている身としては、それだけでも感動的!!ただし、アクション派金田治監督作品としては、不満が残る。ストーリーが詰め込みすぎ。
夕方から、今度はTOHOシネマズ日劇3で開催される、ディズニー・アニメ「ボルト」の3Dバージョンのジャパン・プレミアに参加。フォーマットはXpanD。すっかり3D映画づいているなあ。あんまり技術的なことは、詳しくわかんないんだけど。
肝心の立体効果はというと…今ひとつ。どうも完成した2Dバージョンを3Dバージョンにしたらしい。最初っから演出が3Dならではの立体効果を意識してないわけだ。ちなみにXpanDのメガネは、真ん中にあるウルトラビームみたいな受光部を塞ぐと、立体効果がなくなるぞ。上映中、時々試した筆者は、なんと意地悪なヤツなのだろう(笑)。
【「サマーウォーズ」、快進撃のスタート!!】
8月某日。
1日に全国127スクリーンで公開された、細田守監督の「サマーウォーズ」のオープニング成績がまとまる。連絡をくれた営業部のヒトによると、「初日がサービスデーだったにもかかわらず、2日目は初日対比85%の入り。観客層も女性が多く、いい感じです」と。
オープニング2日間で、入場者数10万9250名、興行収入1億2753万8200円、1スクリーン当たり興収100万4238円は立派なスタートで、この週末にスタートした新作のうち、1スクリーンあたり100万円を超えたのは「サマーウォーズ」だけだ。
ちなみに、7月11日からスタートした「モンスターVSエイリアン」のオープニング2日間成績は、396スクリーン計8万5223名、興収1億2481万7130円、1スクリーン当たり興収31万5195円。「サマーウォーズ」は、その3分の1以下のスクリーン数で、ほぼ同格のオープニング興収をあげ、1スクリーン当たりの興収では「モンスターVSエイリアン」の3倍の額をあげたのであった。あっぱれじゃ!!コイコイ!!
(1) 乱立する3Dフォーマット。どれが一番飛び出して見える?
(3) 大ヒット!!「劇場版ディケイド」と、3D効果抜群の「シンケンジャー銀幕版」
(4) この夏休み興行のトピックは、やはり「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」であった。
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