ここから本文エリア

現在位置:asahi.comマイタウン埼玉> 記事

初の女性警官隊出動

2009年09月25日

写真

車内をパトロールするために電車に乗り込む制服警察官=さいたま市大宮区のJR大宮駅

◇県警、痴漢対策強化月間/ネットも監視

 電車内での痴漢を撲滅しようと、県警が今月末までを強化月間とし、取り締まりを徹底している。24日から県内初の女性警官のパトロール隊を出動させるなど、被害が多い路線を中心に警戒を強化。インターネットで誘い合わせて集団で痴漢をする手口もあり、ネット上の掲示板なども監視する。

 「我慢せずに助けて下さいと声をあげてほしい」

 この日、さいたま市大宮区のJR大宮駅で、新設された女性警官約80人による「痴漢犯罪撲滅パトロール隊」の出陣式があり、隊員の秋山美穂子警部補が訴えた。

 県警によると、県内で8月末までに摘発した電車内の痴漢事件は106件で、田端一晴地域部長は「増加、悪質化している」と指摘する。路線別では、JR高崎線で16件、JR東北線で14件、東武東上線で13件、JR武蔵野線で12件。通勤や通学などで都内への利用者が多い路線が目立つという。

 強化月間は、夏休みが終わって女子学生らの利用が増える時期に合わせた。県内の17駅で午前7〜8時と午後5〜7時、制服姿の警察官を配置して警戒。私服警察官による特別部隊も編成し、車内での摘発も徹底している。

 24日夕方には、JR高崎線大宮―宮原駅間の電車内で女子高校生の体を触ったとして、川越市の無職の男(32)が隊員に取り押さえられ、県迷惑行為防止条例違反(痴漢)の疑いで大宮署に現行犯逮捕された。

 さらに、県警鑑識課は同日から、鉄道警察隊や143カ所の駅付近の交番に「携帯用微物採取キット」を配布。痴漢の証拠となる皮膚片や繊維片などの採取を、すぐできるようにする。

 最近は、インターネットの掲示板などで、JR埼京線を「最強」、先頭車両を「戦闘」と呼ぶ隠語を使い、数人で誘い合わせて痴漢をする「囲み」という手口もある。県警サイバー犯罪対策センターが監視し、有害情報と判断すれば、サイトの管理者に削除を要請しているという。

PR情報
朝日新聞購読のご案内

ここから広告です

広告終わり

マイタウン地域情報

ここから広告です

広告終わり