鹿児島県霧島市で5月、女性2人が刺殺された事件で、鹿児島地検は2日、殺人容疑などで送検された市内の無職の男(26)を、「統合失調症により被害妄想に支配され、犯行当時、心神喪失状態で刑事責任能力がなかった」との鑑定結果を踏まえ、不起訴処分とした。地検は同日、心神喪失者医療観察法に基づく審判を鹿児島地裁に申し立て、同地裁は即日で鑑定入院の命令を出し、男は入院した。
男は、同市溝辺町麓の無職水流添(つるぞえ)里代さん(60)宅で5月3日、水流添さんと知人の会社員堀之内明美さん(50)を短刀で刺して殺害したとして送検されたが、地検などの調べに対し、「ストーカーに狙われている」など供述内容に不可解な点が多かった。