倒産・動向記事
2009/10/01(木) |
内航フェリー運航 防予汽船株式会社 民事再生法の適用を申請 負債69億5700万円 |
---|
「広島」 防予汽船(株)(資本金1億5000万円、広島市南区宇品海岸1-11-23、登記面=山口県柳井市柳井134-6、代表峯ア昭輝氏ほか1名、従業員72名)は、10月1日に山口地裁へ民事再生法の適用を申請した。
申請代理人は軸丸欣哉弁護士(大阪市中央区北浜3-6-13、電話06-6202-4446)ほか4名。
当社は、1959年(昭和34年)10月に設立。「おれんじぐれいす」「おれんじまーきゅりー」「おれんじじゅぴたー」など旅客フェリー3隻を所有し、山口県柳井市の柳井港と愛媛県松山市の三津浜港を結ぶ定期フェリー航路を運航するほか、子会社の(株)ホテル椿館(愛媛県松山市)、(株)大観荘(山口県周防大島町)などへ不動産を賃貸。定期航路は1路線しかないものの、瀬戸内海汽船(株)から51%強の出資を受けるなど瀬戸内海汽船グループの1社として高い知名度を有し、2002年12月期には年収入高約26億6700万円を計上していた。
しかし、輸送量の伸び悩みで近年の収入は減少推移を余儀なくされ、2007年12月期の年収入高は約20億4400万円まで減少。フェリー建造資金やホテルへの投資が負担となっていたうえ、原油価格高騰による燃料高の影響も重なり収益性は低下していた。
こうしたなか、グループ合理化のため、2008年12月に子会社の(株)防予旅行サービスを吸収合併(後に旅行事業は休止)したのに続き、2009年4月には当社の完全親会社となる持ち株会社防予ホールディングス(株)を設立。また近時においても、(株)ホテル椿館、(株)大観荘へ関連事業を分割譲渡していたが、景気対策として導入された高速道路料金割引の煽りを受けて業績が急速に悪化し、財政状態の立て直しが困難となったことから今回の措置となった。
負債は2008年12月期末時点で約69億5700万円であるが流動的。(詳細が判明しだい追報する)