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G20誘致成功:「裏話は本にすれば数冊分」

 司空壱(サゴン・イル)G20企画調整委員長は25日、来年11月の主要20カ国・地域(G20)首脳会議(金融サミット)が韓国で開催されることが決まった背景について、「裏話を本にすれば何冊にもなる」と話した。G20が国際ガバナンスの新たな中心軸となり、韓国がそこで主導的な役割を果たすことになるまでのいきさつは、複雑な国際社会の力学関係の中で波乱に満ちたものだった。

 アジアでは日本が第2回、第3回会議の開催を強く希望していたとされる。韓国は当初は日本でのG20開催を支持したが、日本が衆院選(8月末)を控えていたことなどいくつかの理由で脱落し、韓国が有力候補に浮上した。

 今年4月にロンドンで行われた第4回会議では、オーストラリアも開催意向を示したが、オバマ米大統領が首脳らと会談した席上で、韓国での開催可能性を初めて暗示したという。

 韓国大統領府(青瓦台)によると、オバマ大統領は6月の韓米首脳会談でも間接的に同様の意向を表明したという。米国のそうした意図をくみ、オーストラリアのラッド首相は「アジアでは韓国が開催すべきだ」と国際舞台で積極的に発言し、韓国開催の流れが固まった。

 難関はG20が定例化されるかどうかだった。昨年末の世界的な金融危機を受け、臨時に立ち上げられたG20の継続に関しては、否定的な国が少なくなかったからだ。日本はG8体制が望ましいとの立場、フランスはG14を主張した。結局米国、英国などがG20を定例化することで一致し、来年の韓国での開催はほぼ確実となっていた。日本も最終的には韓国での開催を支持する側に回った。

 問題は時期だった。韓国は当初来年4月の開催を望んだが、来年前半には国際会議が立て込んでおり、G20首脳が韓国を訪れるのは困難だという事情があった。このため、G8会談がカナダで行われる6月にG20も同時に開催することが決まり、本格的なG20は来年11月に日本でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が行われるのを契機に韓国で開催するという日程が組まれた。

 これまで明らかにはされていなかったが、青瓦台によると、李大統領はG20を韓国で開催するため、ブラウン英首相、ラッド豪首相ら首脳と数回にわたり、電話会談したという。司空委員長もG20のキーパーソンであるサマーズ米国家経済会議(NEC)委員長と3回会うなど、各国の主要関係者と水面下の接触を続けてきた。

ピッツバーグ(米ペンシルベニア州)=朱庸中(チュ・ヨンジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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