カブール(CNN) アフガニスタンで反政府武装勢力掃討などに当たる北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)当局者は1日、同国南部ヘルマンド州で9月30日、イスラム強硬派の戦闘員の拠点を空爆した際、女性や子供を含む民間人が死亡したと述べた。
空爆地点の地元住民は、民間人11人が死亡、イスラム強硬派勢力タリバーンの戦闘員は死亡していないと証言した。空爆を要請した経緯は不明だが、ISAFの地上部隊が家屋内から銃撃を受け、空爆を求めたとの情報がある。
ISAFは声明で、女性、子供を含む多数の人間が死亡したとの報告を受けたと指摘、一般人の負傷者も多くいると述べた。死亡者にタリバーン構成員が含まれているのかには触れなかった。
「誤爆」なのかは不明。アフガン駐留米軍やISAFによる誤爆は過去にも多数起き、住民の反米感情を煽っている。マクリスタル駐留米軍司令官は誤爆などによる住民殺害が反発を招き、現地での作戦遂行を妨げているとして、新たな軍事戦略の策定を急いでいる。
国連の統計によると、今年初めから8月までの間、戦闘などに巻き込まれて死亡した一般人は約500人で、昨年同期比で20%以上の増加となっている。多くはタリバーンによる路上仕掛け爆弾や自爆テロなどの被害者だが、空爆の犠牲者もいる。