NTTドコモは、盗難や必要書類の偽造など不正な契約で入手された端末に対し、ネットワークの利用を制限する施策を10月1日より開始する。
ドコモは、不正入手された端末に対し利用制限を行う方針を2009年1月に発表しており、6月には具体策も明らかにしていた。10月1日からは、不正入手された端末に対しネットワークの利用制限が実施され、対象となった端末は音声・パケット通信の利用が制限される。
10月1日には専用のWebサイト「ネットワーク利用制限携帯電話確認サイト」がパソコンとiモード向けに開設され、ここに端末固有の番号を入力することで、端末が不正入手されたものかどうかが分かる仕組みになっている。同サイトの開設に合わせて、ドコモショップなどの販売店を対象に、不正契約や盗難にあった端末をドコモに報告するシステムが構築されており、10月1日から運用が開始される。これにより、盗難などにあって不正に流通した端末は、ショップから報告され次第、すみやかに確認リストに反映されるようになっている。
なお、ドコモの今回の施策は、盗難や不正契約などの犯罪を未然に防止するための施策という位置付け。上記サイトの確認リストに割賦代金が未払いの端末は反映されない。
ドコモはこのほか、インターネットでオークションサービスを提供する各社と共同で、携帯電話の出品者に端末の固有番号の記載を義務付ける対策を実施する。これにより、落札者は事前に端末の固有番号を上記の確認サイトで調べることができ、不正入手された端末かどうかを判別できる。
10月1日から「楽天オークション」が対応し、11月1日からは「ビッダーズ」「モバオク」が対応する。「Yahoo!オークション」は2009年度内に対応する予定。
● ソフトバンクは2009年度内に確認サイトを提供
一方、ソフトバンクモバイルは、盗難や不正契約などで入手された端末、割賦代金が未払いの端末の利用制限をすでに実施しているが、利用制限の対象になっている端末を確認できるWebサイトを2009年度内に提供する予定。
ソフトバンクでも、確認サイトの提供に合わせて、オークション各社と共同で携帯電話の出品者に端末の固有番号の記載を義務付ける対策を実施する。対応予定のオークションサイトは、「Yahoo!オークション」「楽天オークション」「モバオク」「ビッダーズ」「ムスビー」の5サイト。
なお、「Yahoo!オークション」の現行ガイドラインでは、ソフトバンクモバイルとディズニー・モバイルの携帯電話について、発売から12カ月未満の製品はオークションへの出品が禁止されているが、端末固有番号の記載が義務付けられると同時に、同ガイドラインは廃止される予定。