岡山放送局

2009年10月1日 20時10分更新

日銀短観2年9ヶ月ぶり改善


日銀岡山支店が1日発表した短観・企業短期経済観測調査によりますと、県内の企業の景気判断は製造業で生産が回復していることなどを受けて2年9か月ぶりに前回の調査より改善したことがわかりました。

日銀の短観は景気の実態を調べるため3か月ごとに行っている調査で、201社を対象に先月末まで行われました。

それによりますと、景気の現状について「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた差はマイナス42ポイントで、ことし7月に発表された前回の調査に比べて15ポイント改善しました。

企業の景気判断は平成18年の12月以降、徐々に悪化した後、去年の冬以降、急激に落ち込んでおり、前の調査から改善するのは2年9か月ぶりです。

これは石油化学で中国の需要が回復していることや自動車が燃費のよい車の購入支援策などにより低水準ながらも生産を持ち直していることを受けたもので、製造業の景気判断はマイナス39ポイントと前回を18ポイント上回り、比較的大きな改善幅となりました。

日銀岡山支店のたか橋経一支店長は「生産の持ち直しを受けて景気は下げ止まっているが、持続性や広がりなどを見ながら先行きについては慎重に見極めたい」としています。