東京都と埼玉県の荒川河川敷で10月1日から「ゴルフの練習」など9つの迷惑行為禁止
東京都と埼玉県の荒川河川敷で、10月1日から「ゴルフの練習」や「バーベキュー」など、9つの迷惑行為が禁止される。
普段、ランニングやキャッチボールをする人の姿が多く見られる荒川。
国交省が管理する荒川の河川敷は、公共空間として誰でも利用することができる。
しかし、ゴルフ禁止の立て看板があるにもかかわらず、近くでフルスイングでゴルフボールを打つ悪質ゴルファーや、高速自転車による事故など、トラブルが相次いでいる。
国交省関東地方整備局・荒川河川事務所は「特に最近苦情が多いのは、高速自転車の事故・トラブルで、2008年、小松川警察所管内で2週連続で人身事故が発生しました。チラシを作って、河川敷利用者に3,000枚以上配らせていただいた」とコメントした。
そして、10月1日から、荒川下流河川敷では、ゴルフ練習やバーベキューなど、9つの禁止項目が設けられ、利用ルールが始まることになった。
河川敷の利用ルールは、東京都の8つの区と埼玉県の2つの市、河川を管理する国交省が共同で作成した。
およそ30kmにおよぶ、荒川の河川敷で適用される。
ルールの作成に住民は、「守られるのは1つもないでしょう。犬の放し飼いとフンの放置。これが一番ひどい」、「ごみの不法投棄は見た目的にも。においもあるし」などと語った。
今回のルールでは、「自転車はいつでも止まれるように」、「ゴルフの練習は行わない」、「午後10時以降は、音の出る花火はしない」、「迷惑をかける騒音は出さない」、「ラジコン飛行機は使わない」、「犬の放し飼いはしない」、「ごみの不法投棄はしない」、「バーベキュー等、火気は使用しない」、「自動車、オートバイ等は進入しない」の9つの迷惑行為を禁止している。
犬を放していた男性は「(犬を放す理由は?)理由はないです。いつも散歩して、誰もいないときは自由にしてます。(放し飼い禁止は?)いいことですよ。それは見てて臨機応変にやってますけど、人に迷惑かけないように」と語った。
しかし、今回決まったのは、あくまでルールで、違反者への罰則はない。
国交省関東地方整備局・荒川河川事務所は「取り締まるのではなく、自ら、みんなが仲良く快適に、この空間を利用しましょうよというところに持っていきたい。特に罰則や裏づけとか、今後とも対応する気はない。(効果はある?)と、信じています」とコメントした。
こうした河川敷マナーの悪化は、多摩川でも目立っている。
川崎市高津区の多摩川河川敷は、バーベキューの名所として、多くの人が集まる。
しかし、酔って赤いふんどし姿で川に飛び込む人や、まだ燃えている炭をそのままにして帰る人、ごみを放置していく人がいて、川崎市でもバーベキューの規制を含め、国交省に要望を出している。
川崎市環境緑政部の関口政俊参事は「今後は、バーベキューの禁止や有料化、それも含めて、バーベキュー対策会議や、住民の皆さんの意見を伺い、方向性を出していくのが一番いいかなと」と語った。
(09/30 17:55)