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【愛知】医療過誤で患者死亡 碧南市民病院2009年10月1日 碧南市は30日、今年6月に碧南市民病院で胃などの摘出手術を受けた患者が、術後の対応の誤りで死亡する医療過誤があったと発表した。 同病院によると、亡くなったのは県内に住む男性=当時(76)。胃がんを患い、6月中旬に胃の一部と胆のうを摘出する手術を受けた。手術後5日目になっても40度を超える発熱が続き、翌日、敗血症性ショックによる多臓器不全で死亡したとされる。 梶田正文院長は「手術の際に肉眼で確認できない微細な膵(すい)液のもれがあり、腹腔(ふっこう)内にうみがたまることは予測できる合併症だった」と説明。主治医の男性外科医も発熱を懸念していたとするが「予測が甘かった。5日目の時点で血液検査やCT検査が行われていれば、うみを取り除き、救命できた可能性は否定できない」と過誤を認めた。 病院側は遺族の訴えもあり、患者死亡後の7月初めに医療事故調査特別委員会を設置し、原因を究明。遺族に謝罪しており、近く賠償額を提示する予定。 再発防止のため、医師の呼び出し基準の作成や、報告基準などの再整備、チームでの医療体制の強化を図るとしている。 (坂口千夏)
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