2009.09.30 Web posted at:  21:37  JST Updated - CNN
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福岡で逮捕の米国人父、日本への帰化が判明 弁護士は外交問題と

東京(CNN) 離婚した元妻と一緒にいた子供2人を誘拐したとして福岡で逮捕された米国人の父親が、4年前に日本に帰化していたことが、警察の調べで30日、明らかになった。このため、国際的な誘拐問題ではなく、日本国内における犯罪と見て警察は捜査を進める模様。一方、逮捕された男性の弁護士はCNN番組で、「米国政府に訴えかけて子供を連れ戻す」と、外交問題として扱う構えを見せている。

事件は28日朝、福岡市内で発生した。逮捕されたクリストファー・サボア容疑者が、登校中だった子供2人と元妻に車で近づき、子供を無理やり車に乗せて逃走。福岡の米国領事館でパスポートを取得しようとしたが、元妻の通報を受けて駆け付けた警官に逮捕された。

サボア容疑者と元妻は米テネシー州フランクリンで暮らしていたが離婚。元妻はフランクリンで住むという合意があったが、夏休みの間に元妻が子供を連れて日本に帰国したため、同容疑者が追ってきたとされている。

米国の報道によれば、テネシー州の裁判所は子供が連れ去られたと認定してサボア容疑者の親権を認め、フランクリン警察は元妻の逮捕状を取って行方を追っていたという。このため、サボア容疑者の行動は米国において、子供を連れ戻す「英雄的な」ものと報道されている。

しかし、日本の警察の調べで、サボア容疑者が4年前に日本に帰化し、東京に本籍を置いていたことが分かった。また、2人の子供は日本のパスポートを所持。さらに、サボア容疑者と元妻は日本において離婚手続きをしていなかったという。このため、今回の事件は婚姻関係を継続している夫妻間で、夫が子供を連れ去った事件として扱われる可能性が高くなった。

同容疑者の弁護士ジェレミー・モーレー氏は29日夜、「子供を米国に連れ戻せる可能性はかなり低くなった」との見方を示す一方で、「この問題を国際刑事警察機構(ICPO)に持ち込むつもりだ。外向的な圧力をかけたい。米国政府には、強固な態度で対応してもらいたい」と、あくまで外交問題として争うと声高に述べた。

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