医療介護CBニュース -キャリアブレインが送る最新の医療・介護ニュース-

医療介護CBニュース


政府(厚労省他)


データ乖離、透析実施の内科診療所の抽出増が原因

ソーシャルブックマーク: Yahoo!ブックマークにに追加 はてなブックマークに追加 この記事をlivedoorにクリップ! この記事をdel.icio.usに登録する

 厚生労働省が実施した「社会医療診療行為別調査」(昨年5月診療分)の結果が「医療費の動向」(メディアス)の同月分データと大きく乖離していることが明らかになった問題で、原因究明を行ってきたワーキンググループ(WG)は9月30日、外来で人工腎臓(透析)を実施している内科診療所の抽出率が例年に比べて高くなったことが、データ乖離につながったとする調査結果をまとめ、中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬基本問題小委員会に報告した。

【関連記事】
データ乖離「人工腎臓」が影響か−中医協基本小委
社会医療調査でデータ乖離、異例のPT設置へ―中医協小委
社会医療のデータ乖離で近くWG設置―中医協小委
コスト分科会の調査、次期改定では活用せず―中医協小委
「皮膚科群」は大幅赤字、「眼科群」は黒字−部門別収支調査

 社会医療診療行為別調査の結果は、診療報酬改定の影響や次期改定の方向性を検証・検討する参考資料になるため、基本小委では、来年度の報酬改定に向けた審議で、入院基本料や加算ごとの算定数などについては影響を除外した後の値を用いるなど、補正前後のデータを使い分けることで合意した。

 厚労省が7月15日の基本小委に報告した調査結果によると、医科外来一日当たり点数の伸び率(前年同月比)は、社会医療診療行為別調査が11.7%なのに対し、メディアスでは1.4%にとどまっていた。
 WGの検証によると、社会医療診療行為別調査では、▽診療所の外来での診療行為のうち、透析を含む「処置」などの項目で前年同月からの伸びが目立つ▽「処置」の伸びは内科で目立つ▽「処置」の中でも透析の伸びが特に大きい▽内科診療所では、透析のレセプトが例年より多く抽出されている−ことなどが判明。
 外来で透析を行う内科診療所の影響を除外した上で集計すると、メディアスとの差が著しく縮小したといい、これらの医療機関の抽出率が高くなったことが、データの乖離につながったと結論付けた。

 メディアスがすべての保険医療機関を対象に実施しているのに対し、社会医療診療行為別調査は病院、診療所、歯科、調剤薬局から調査対象をサンプリングして実施する。
 この日の基本小委では、調査データの精度を保つため、全保険医療機関を対象にすべきだとの意見が出た。


更新:2009/09/30 18:11   キャリアブレイン

この記事をスクラップブックに貼る


注目の情報

[PR] 医師の転職ならCBネット

ログイン-会員登録がお済みの方はこちら-

CBニュース会員登録メリット

気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。

一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を

プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?

キャリアブレインの転職支援サービスが選ばれる理由

【第79回】助川未枝保さん(特別養護老人ホーム「じょうもんの郷」施設長) 65歳以上の高齢者のうち10人に1人が認知症との調査結果もある中、介護施設での認知症ケアが問題になっている。千葉県神崎町にある特別養護老人ホーム「じょうもんの郷」施設長の助川未枝保さんは、「認知症の人のケアには、その人のこれま ...

記事全文を読む

 医師不足が深刻化している地域やへき地の医療を支援するため、昨年7月に国が創設した「緊急臨時的医師派遣システム」。北海道や青森県など、これまで全国の6道県の医療機関に医師を派遣し、地域医療の緊急的な救済に成果を上げている。厚生労働省からの委託を受け、全国から医師を公募している社団法人「地域医療振興協 ...

記事全文を読む

新機能のお知らせ


会社概要 |  プライバシーポリシー |  著作権について |  メルマガ登録・解除 |  CBニュースについて |  広告掲載ついて |  スタッフ募集