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仏海運大手が資金難、韓国への船舶発注撤回も

 30日付英フィナンシャル・タイムズは、世界3位の海運会社、仏CMA-CGMが資金繰りの悪化を理由に債務返済猶予(モラトリアム)の宣言を検討しており、韓国の造船会社に発注した船舶の建造をキャンセルする可能性があると伝えた。報道が現実となれば、新規受注が獲得できずに業績が悪化している韓国の造船各社に大きな打撃を与えそうだ。なお報道を受け、同日の韓国株式市場では造船、海運株が一斉に急落した。

 同紙によると、CMA-CGMは債務再編に向けた債権銀行委員会を組織した。同委には韓国輸出入銀行をはじめ、欧州、アジアの銀行が加わっている。同紙は、債務再編プランに1年間の返済猶予と新規発注の取り消しなどが含まれると予測した。

 造船業界によると、CMA-CGMから各社が受注した船舶は、現代重工業が10隻、大宇造船海洋、サムスン重工業が各8隻など計35隻程度になるという。

 これに対し韓国造船各社は、CMA-CGMによる受注キャンセルは実際にはほとんどない見通しだと主張している。現代重関係者は「1年以内に引き渡される船舶が大半で、発注自体を取り消すことはないとみている」と述べた。

 ウリ投資証券企業分析チーム長のソン・ジェハク氏は、「韓国の造船会社はCMA-CGMから受注した船舶について、ほぼ金融機関の保証を確保しており、大きな打撃はない見通しだ」と分析した。

李性勲(イ・ソンフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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