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本土内で急患搬送 県、ドクターヘリまで積極運用

10月から本土内の急患搬送を始める消防・防災ヘリ「さつま」(県消防保安課提供)

 県は10月から、これまで主に離島の患者搬送に使ってきた消防・防災ヘリ「さつま」を、本土内の急患搬送にも活用する。

 消防・防災ヘリの運航は1998年度から開始。枕崎市の防災航空センターに待機しており、離島の救急患者搬送のほか、災害時の被害状況調査、山岳遭難者事故の捜索、空中からの消火活動などを行っている。

 県は医師、看護師らが搭乗し、救急現場に駆け付けるドクターヘリを2011年度に導入する計画にしており、その導入まで、消防・防災ヘリを積極的に運用することにした。

 県本土での患者搬送は、〈1〉専門的な医療が必要な転院搬送〈2〉救急現場からの搬送〈3〉交通遠隔地からの搬送――といった、搬送時間が短縮でき、救命効果が高い場合に限定している。

 本土内のヘリポート27か所を中心に運用。鹿児島市内の専門的な医療機関への搬送時間は、出水地区からは約85分、鹿屋地区からは約60分、指宿地区からは約55分と、これまでの救急車での搬送に比べて、20〜40分の短縮が図れるという。

 年間約50件の対応を見込んでおり、今年度は燃料費など約700万円の予算を計上している。県は「時間短縮により、患者の後遺症の軽減などにつながる。安心に暮らせる地域づくりに寄与したい」と話している。

2009年10月1日  読売新聞)
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