■ 室蘭市内は祝福ムード一色、パーティーや紅白もち
【2009年9月17日(木)朝刊】

縦6・5メートル横約1メートルの祝福垂れ幕が掲げられた、輪西町の商業施設ぷらっとてついち
 鳩山首相の誕生を受けて、室蘭市内の各商店街は、首相指名の直後に花火を上げ、垂れ幕を下げるなど早速、祝福ムード一色に。紅白もちの配布や記念セールもスタート。夕方からは鳩山氏にちなんだ810(ハト)パーティーが開かれ、終日盛り上がった。

 輪西地区では商業施設ぷらっとてついち前に集まった200人以上の買い物客や地域住民から、大祝福の声が上がった。輪西商店街振興組合と輪西中核施設協同組合、輪西飲食店組合の三者が主催。土田昌司郎同振興組合理事長の音頭で、長さ6・5メートルの垂れ幕が披露されると花火が5発。拍手や「バンザイ」が響いた。

 用意した紅白もち200個は数分で配り終えた。買い物客は「室蘭から首相が出るなんて信じられない」「鳩山さん、頼むよ!」とお祝いムードに浸っていた。

 中島商店会は、中島町の中島お元気広場で紅白まんじゅう300個を用意。午後1時から並び始めた市民は2時間近くで250人を超えた。首相指名直後に配るとわずか15分で無くなった。JR東室蘭駅の両側にある西口、東室蘭の2商店街振興組合も同駅自由通路で紅白もち300個を配り、盛り上がった。

 中央町の小公園では午後5時、ハト30羽を空に放し、祝い太鼓を合図に「810(ハト)パーティー」が開幕。会場ではビール2杯と焼き鳥3本セットが810円で提供され、用意した300席が満席になった。

 主催は中央地区の商店主らでつくる中央町の未来を語る会。「国民生活第一に考える政治をする。市民の支援の心に少しでも報いるようこの身を掛けて重責を果たしていきたい」と鳩山氏のメッセージが読み上げられると大きな拍手がわき起こった。
(竹浪恒一郎、松岡秀宜、野村英史)


―室蘭市民の声

 商業施設の出入り口に下げられた祝福の垂れ幕に拍手喝采した女性パート従業員(63)は「首相になっても友愛の精神を忘れずに日本ために尽くして」と訴えた。

 JR室蘭駅で号外に見入った札幌市手稲区の無職、中田法さん(74)は「鳩山さんは清潔感あふれるイメージ。きっと政治もクリーンのはず」。

 長ア屋室蘭中央店で買い物していた室蘭市絵鞆町の主婦、徳井恵子さん(41)は「鳩山さんとは、室蘭のパーティーで何回かお会いした。市民の目線で政治をしてほしい」。

 自宅のテレビ番組で首相指名を知った寿町の30歳代パート女性は「景気・雇用対策をしっかり頑張ってもらいたい」。

 丸井今井室蘭店で買い物中の室蘭市中島町の無職、工藤ツナさん(80)は「老人の年金生活を尊重し、今までより生活を豊かにしてほしい」。

 室蘭市東町の無職、古本伸一さん(69)は「格差社会の中で高速道路無料化や子ども手当など、国民にとって不公平な政策を打ち出していいものなのか、今後の国の動きに不安を感じる」と話していた。

【写真=縦6・5メートル横約1メートルの祝福垂れ幕が掲げられた、輪西町の商業施設ぷらっとてついち




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